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ぽっちゃり令嬢は美男子を逆指名する〜前世でデブと罵られた私、美の基準がバグった異世界で無自覚に男たちを狂わせる悪役令嬢になりました〜  作者: かず斉入道
第2章 悪役令嬢セリシーヌ 王都学園編

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第85話 ル・ルネサンス魔法学園入学(9)

「え?」


 こうなれば、いくら忠犬二人や肩幅が大きく、筋肉ムキムキマンになって王子から、この手合いの荒い息遣いや火照った身体を癒して欲しいと無言で攻められ、馴れているとしても、彼らとは幼い頃からの知人、友人、幼馴染と変わらない間柄だから、セリシーヌも笑って誤魔化せるが。


 初めての殿方相手だと、悪役令嬢もさすがに引いて、驚愕しながら後退をしてしまう。



 しかし虚ろな目の痩せ型・魔法剣士ギルベルトの方は、尊敬していた憧れの悪役令嬢を初めて目にするものだから。


「……いつも父親や周囲の奴らは『もっと太れ』と上から目線で説教してくるだけだった……。だけど君は違う! 僕の筋肉の薄さを『頼りない』と完璧にへし折り、圧倒的な強者の肉圧で、僕のプライドを粉々に踏みつぶしてくれた……!」


「は?」


 セリシーヌはまた驚嘆した。


 それでもギルベルトの方は、お構いなしに恍惚とした表情でセリシーヌを見上げ──セリシーヌのドレスの裾を、今にも縋り付かんばかりの勢いで見つめてきた。


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