第70話 奴隷
お酒飲み過ぎてひと騒動あったルシファー(ユウト)は国の重鎮及びゾーマ大陸の国王達を招集し今後の方針について会議を開き、結果北アキバノ大陸の人間国家サマースへ潜入することが決まり、ルシファー一人で旅に出ていた。
「はいギルドカード」
ユウト(ルシファー)は冒険者ギルドカードSSSを門番に確認されていた。
「!!!SSSですと!少々お待ちください!」
門番達は慌てた様子で手続きをしていた。
「お待たせいたしまして失礼いたしました!」
門番はギルドに報告をし、Sランク冒険者用の最高級馬車を手配しユウトをサマース首都ナーガの世界貴族特区の屋敷への手配を済ませていた。
「ユウト様、今から世界貴族(公爵)特区のお屋敷へご案内いたします!」
ユウトは超ビップ待遇の馬車に搭乗し、借住まいの屋敷へむかった。
屋敷へは1時間程で到着し、超ゴージャスな屋敷とメイド2人が配属されていた。
「門番!ありがとう」
「いえ!任務ですので!」
ユウトは門番に一礼し屋敷へと入っていった。
「今日から世話になるユウト(ルシファー)だ、宜しくな!」
「初めまして!ご主人様のお世話にさせて頂くメイドのサチで、こちらがミカです宜しくお願い致します!」
三人は挨拶を済ませユウトの部屋を案内していた。ここサマース首都ナーガの世界貴族特区にはSランク冒険者達がこの国に訪れた際、貴族(公爵)の活動拠点として使う事のできる屋敷等の設備が常に用意されていた。
「へー結構良い部屋だな」
「はい!ありがとう御座います!国王様から莫大な予算を頂いてますのでこの物件だけではなく、この特区にあるお屋敷は全て豪華な作りとなっております!」
「そうなんだ~……なら今、他の屋敷にもSランク冒険者が住んでるの?」
「いえ、今現在は……申し上げにくいのですが……皆さまお亡くなりになってしまい……」
「え!そうなのってかSランク冒険者って世界に何人いるの?」
「えーと、ユウト様を入れて9名でしたが先日の中央アキバノ大陸エバーへ魔王の攻撃があり、勇者共々全員帰らぬ人になりましたので……今現在はユウト様お一人に御座います」
「え!僕一人だけ……あ、ああわかった、ありがとう……」
先日獣魔王ユマをエバーに送り込んだ張本人なだけに、ちょっと気まずいユウトだった。
「僕、ちょっと街を散策してくるよ!」
「いってらっしゃいませご主人様!」
二人は笑顔で見送ってくれた。
ユウトは歩きながら首都ナーガの街の作りを注意深く確認する。次にここを占領する時に住民達への被害を最小限にする為だった。
その時、ふとある首輪を付けられた奴隷が視界に入った。薄汚れた衣服にやつれた中年の男は黒髪に黒目で左腕がなかった。
「ん!」
「え!まさか!!!あの顔……まさか!?いやいや他人のそらにだろう……でももし本人なら……」
ユウトは奴隷を鎖で引いている貴族を呼び止めた。
「ちょっといいか!?」
「あん!なんだお前は!」
「あんたの奴隷が僕の知り合いに似てるもので、ちょっと確認したいんだが、いいか?」
「ハア?!知り合い?それはないだろうこいつは異世界から召喚された元勇者だぞ!知り合いなはずないだろう!どいてくれ俺は忙しいのだ!」
「召喚された元勇者だと?なんで勇者が奴隷に……」
貴族とユウトが話してる最中奴隷は許可があるまでずっと下を向いて顔を上げないでじっとしていた。
「ガスさん!ガス隊長じゃないのか!もしそうなら答えてくれ!僕はユウトだ!」
去ろうとする貴族に引かれる奴隷にユウトは叫んだ!
「う!……本当にユウトなのか……俺は……ガスだ……」
「おい!お前!何を勝手に話している!!」
奴隷の勝手な行動に貴族は怒りだし持っていた鞭で奴隷をバシバシ叩いていた!
「う!うう……お許しくださいご主人様!」
奴隷は地面にうずくまり必死で鞭を耐えていた。するとユウトは割って入り鞭を手で受け止めた!
「何をしてる貴様!貴族である私に文句があるのか!!!!」
「ああ!文句大有りだぜ!この人は俺の大事な人だ……ガスさんに鞭いれたって事はお前……死んだぞ!」
ユウトが話終った瞬間膨大な魔力が膨れ上がりユウトと貴族達共々街から姿を消した。ユウトは範囲転移を使い街はずれの森に転移していた。
「ここなら人の目もないからいいか、さて!貴族とやら覚悟は良いな!」
「ここはどこだ!?なぜ森の中に!!覚悟だと!偉そうに!お前たちやっておしまいなさい!!!!!」
貴族の命令で貴族の部下3人が一斉にユウトへ襲い掛かった!一人は抜刀し上段から剣を振り下ろし、あとの二人は銃を抜いてユウトへ一斉に発砲した!
ユウトは全く動かず、全ての攻撃がユウトに当たった!
「馬鹿目!後悔しながら死ぬがよい!あはははは!!」
しかし攻撃をくらったユウトは倒れずに仕掛けた三人が首の無い死体となり倒れていた。
「なんだ!一体何が起こっているのだ!!」
「ああ!僕が優しくこのナイフで三人の首を落としてあげたのさ!見えなかったのかい?じゃあお前吐く息が臭いからそろそろ消えような!」
ユウトが指をパチン!と鳴らすと衝撃波で貴族は跡形もなくこの世から消滅していたのだった!!




