19間児 裕赦(6)
「…」
「凄いな!グローブの効果が発動しないっていうことは15.4㎞から飛び降りても死ななかったということだぜ!」
「本当!一号弟子としては申し分ないしぶとさだよ。」
「中々やるじゃない!まぁ私の出す試練はそんな簡単じゃないけどね。」
思考を十万倍早くするのも考えようだ、かなり長時間恐怖と苦痛を味わった気がする。しばらく全て忘れてこのまま倒れていたい。後ついでにこの後の試練が本気で怖くなってきた。
「おい人間…ここでなにをしている?」
「へ?」
あのごつい角、翼、尻尾…もしかして竜人?
「やばいよ裕赦くん!あの竜人たぶん裕赦くんよりずっと強いから刺激しないで!」
マジデスカ…
「えっと…修行しに来ました。」
「ほうそれは感心したな…だがここは竜人と一部の吸血鬼以外は立ち入り禁止なのは知っているか?」
「へ?噓?まじで?」
「知らなかったみたいだな…まぁいい、折角だから修行とやらの手伝いをしてやる。」
「え?ってうわ!」
「どうした?ここまで修行に来たならその程度ではないんだろ?」
「くっ!」
急いでヘッドセットの音楽をつけて構えた。白刃取りや受け流しで何とかしてみる。
「ばかが!勝てないから逃げろ!フェイントされるぞ!」
「あまい!」
言われた後に右肩から左脇まで深々と切られた。
「「なっ…!」」
向こうも驚いていた、竜人としか戦った事がないから人間のか弱さを知らなかったのだろう。だがその瞬間グローブが光って傷口が治った。
「なんだ幻覚だったのか?」
そう言いながら今度は足を切って来た。切られた両足が海の向こうに吹き飛んでいった。
「急いで薬を飲んで!」
たぶんあれの事だろう…急いでバッグからダークネス第一号を取り出して飲んだ。飲んだ瞬間に傷が完治した。凄い…
「済まないな…竜人と吸血鬼以外戦った事がないんだ…本当に大丈夫なのか?」
「はい…何とか…」
「心臓まで潰しても生き残るとは人間は脆いけどバカにできないのな。」
「ははは…」
心臓まで潰されたのか…そして治ったのか…
「ちなみにその竜人の再生能力は手足が千切れても1秒足らずに全快するからグローブの能力や薬の効力についてはさほど気にしてないみたいだね。」
「あはは…」




