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風のフィーア  作者: TAI
9/11

左目

「ク、クアール!?

タユからの派遣者、最後の一人!」


クアールはゆっくりとオージュに近づいていった。


「お前、フィーアのこと何も分かっていないようだな…

いいだろう…

あのジラーハとかいうやつを材料に、フィーアバトルを見せてやる」


そういうとジラーハの元へ歩み寄った。


「おい、小僧…


ガキのくせにフィーアを持つなんてな、百年早いんだよ!!」


突然切り掛かって来たジラーハの太刀筋を目にも留まらぬ早さで交わし、手の平に集めた焔の球でジラーハに攻撃した。


「ぐふっ…」

地面を引きずられながら飛ばされたジラーハは、口から血を流しながら静かに立ち上がった。


「……。


どおやらオレを甘く見ているようだな…


本当の恐怖を教えてやろう…」


ジラーハの周りを、大小様々な石が浮遊する…


「いけ」


ジラーハの言葉と共に、浮遊していた石達がクアールに向かって高速で飛んで来た。


「うっ…」


避けきれなかったクアールに、複数の石がぶつかった。

「ちっ…


早いな…」


「ハハハ…


お前みたいな小僧が、私に敵うわけがなかろう」


ジラーハが叫ぶ。


「ならこっちも本気でやらせていただく」


クアールは、今度は手の平だけでなく右腕全体に焔を纏い、目を閉じた…


「なにをしている…


何もしないならこちらからいくぞ!

そりゃあ!」


「クアール!危ない!」

オージュが叫ぶ。


「フッ…

笑わせる」


そういってと焔を纏った右腕をジラーハにかざすと、

「はぁっ!!」


巨大な焔がジラーハを襲う。


「ぐ…


ぐあぁぁぁぁ…!」

ジラーハは焔に包まれ、苦しんでいる。


「お、おのれ…


小僧…。

クアールといったな…?


次はお前の命を頂きに行く…


それまでせいぜい怯えて待っていろ…」


そういうとジラーハは、リーダを呼びだしその場を立ち去っていった。

「勝手にしろ。」


クアールが呟いた。


「クアール!」


オージュが走り寄る。


「大丈夫か?クアール」


「見ただろ?


オレの焔、あいつの土を操る能力…


これがフィーアから得た力だ」

オージュが俯く。


「オレは…


ジラーハに“風のフィーア”の持ち主だと言われた…


だけど!

そんな物持っていないんだ!」


真剣に話すオージュの顔を見て、クアールが笑いはじめた。


「ハハハッ…

相当なバカとみた…」


「な、なにがおかしいんだ!?

オレは本当にそんなもの…」


「お前、鏡見たことあるか?」

「んなっ…


あるに決まってるよ!」


真剣に話すオージュに、クアールが差し出した。


「これがオレのフィーア…


焔のフィーアだ…


色は赤。


たしか、風は青だ。」


言い聞かせるように言う。

「だ、だからなんだよ?」

オージュが怒ったように答える。


「お前の目…


お前の目の色は何色だ?」

オージュは思い出した。


タユでのマイラの言葉を。

“オージュはなぜ瞳の色が青いんだろうねぇ?

それも左目だけ”


「え、、じゃ…


じゃあ、、


オレのフィーアは目玉なの!?」

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