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風のフィーア  作者: TAI
2/11

船上の出会い

空は―

タユでは一生見ることも叶わないような晴天であった。

オージュは、船の先端で眩しそうに空を見上げた。


「ふぅ〜、気持ちいいなぁ。…ん?あれは何て言う鳥だ?タユでは見たことないな」

不思議そうに眺めていた。

「ニジドリよ」


「へぇ〜、ニジドリって言うのかぁ……え?」

驚いて周りを見渡す。

「だ、ダレ?」

すると隣に派手な姿をした女がたっていた。


「どーも」


指でアクセサリーのようなものをジャラジャラ回しながら微笑んでいる。


「あ、ど、ども」


困惑しながら返事をした。

「あなた、タユからの派遣者よね?ワタシはニニアの派遣者よ。ヨロシク」


ニニアとは、タユに並ぶ孤立村で、長年共に遺跡を守ってきた。


「あ、こちらこそ、でもニニアからも派遣者がいたなんて、知らなかったなぁ」

「あらそう?そんなことよりあんたいくつ?」


薮から棒に質問してくる。

「オレは17だけど。あ、オージュっていいます、あなたは?」


「へぇ〜、年下か。ワタシは18よ。名前は…知りたい?」

身振り手振りで話してくる。

「え、えぇまぁ。」

(困るなぁ、こういうタイプ)

「じゃ〜教えてあげる!…ユ・リ・カで〜す」


「は、はぁ…(普通に言えないのかな?)あのぉ、タユとニニアのイリアへ行く目的は同じだよね?」

「同じよ?文化を吸収すると同時に、、遺跡などの公開?を促進する…ためだよね?…」


ぎこちない口調で説明する。

「あ、目的は同じなんだ。改めてヨロシク」


―イリアに向かうこの船は、今朝早くに出港した。

集合時間ギリギリで到着したオージュは、なにも分からないまま乗り込んだのであった。

知っての通り、この船にはタユとニニアからの派遣者が乗っている。

派遣者の誰もが十代の若者で、総勢十人ほどだ。


「はぁ…シュリアさん元気かな?」

シュリアとは、あの手紙の主である。

シュリアの母親であるイメリアは、世界でも有名な歴史探索者の一人である。

シュリアとオージュは、昔シュリアがタユに探索に来たときに知り合ったのだった。

オージュがタユに生まれたとき、既に両親はおらず、血の繋がらない老いた女性に育てられた。

物心ついたときから本ばかり読みあさり、普通の大人の知識はゆうに超えていた。

育ててくれた女性は三年前に亡くなり、それからは一人で生活していた。

シュリアがタユを訪問したのはオージュが十歳の頃だった。


「懐かしいなぁ」


オージュは、波を見つめながらシュリアのことを思い出していた―。

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