写真 4
イルミネーションを堪能した後、駅に向かって私たちは歩き始めた。
「あれ? 美和子さん?」と大きな掛け声に驚いて振り向くと、クラスメイトのうちの一人が立っていた。アルバイトのゴミ出しらしい。緑色のカフェのエプロンをつけていて、大きなゴミ箱を両手で押しているところだった。
「あれ? たいきじゃん! バイトお疲れ様」
「ありがとう。あ! そっちも」と言って私に向って手を挙げる。私も「バイトお疲れ」と返す。
たいきが美和子の隣を見る。
「あ、これは、そういうことなので、内緒で」と彼の目線を捉えた美和子が笑って言った。まさは「どうも」と軽く会釈した。
「あ、そっかそっか、了解。見なかったことに」とたいきも笑いながら返答する。
「邪魔しちゃ悪いから行くよ」と美和子が言ったのをきっかけに「じゃあね」とお互いに言い合いながらその場を去った。
歩いている間、私は手も繋げなかった。美和子たちと違って私たちは他人から、付き合ってるのかな? なんていう疑いをかけられることは微塵もない。それが私たちにとって良いことなのか悲しいことなのか、いまいち分からなかった。
いつもと違い終電間近という訳ではなかったので「この後どうする?」と言い合いながら、とりあえず駅に向かって歩いていた。結局、せっかく明日休日なんだし、という話になって、いつも泊っているラブホテルに泊まることにした。
ラブホテルに向ってそのまま歩こうとしたとき美和子が「コンドーム持ってる?」とまさに聞いた。まさは素直に「ないわ」と言う。
「え、でもコンドームホテルにない?」と結愛が質問する。
「いや、サイズとかわからないし、ホテルに置いたあるの安そうで破れたら困るしな」と美和子が返す。
そういう訳で、ドン・キホーテにコンドームを買いに行くついでにお菓子も買うことにした。
そもそもまさがコンドームを買えるのかという議論は美和子の「新宿のドン・キホーテだからいちいち確認しないでしょ」という一言で終わった。
大丈夫だろうかと少し心配したけれど、取り敢えずみんなで入店する。
エレベーターに乗って上階にいくと、屋内に所狭しと棚が並んでいて、店内が狭く見えた。
美和子とまさが二人でコンドームを選んでいる間、私は手持無沙汰に二人の姿を後ろで眺めていた。すると結愛が「地下に行こう」と私の手を引いた。




