紫のバリアの外
日が暮れていった。ゴブミツは相変わらず寝ている。私は寝られないので木々の間から見える星を見上げる。それもしばらくすると飽きてきて、お腹が空いたのでリュックから干し芋を出して食べると何か急に眠くなってしまい、気付いたらシートを敷いて寝てしまっていた。
……
起きた。ゴブミツは上半身を起こし冷や汗を垂らしている。私も未だ暗い辺りを見回し
「……うわああ」
恐怖で声が出てしまう。紫のバリアの外は虹色のスライムだらけだった。木や薮に取りついて葉を食べているようだ。ゴブミツは私を見ると無理に微笑んで
「は、入ってこねえから、だ、大丈夫だゴブ!どうせナカマは朝まで起きねえゴブ!もっ、もう一回寝るゴブ!」
そう言うとゴブミツは寝てしまう。私は恐怖で寝られないのと、おトイレに行きたくなってきた……。
しばらく我慢していたが堪えきれず、しようとして思いとどまり、また我慢していたが、もう限界だったのでバリアの端で蠢くスライムを側に見ながら……。色々と最低な気分だけど、生理現象なので仕方ないって学校の先生も言ってた……。これもお父さんを探すためだ!と気持ちを整えていると、また眠くなってきた。
……
次に起きると明るくなっていて紫のバリアは消え、周囲にはスライムの死骸が散乱していて、ナカマとお父さんの斧を杖代わりに立てて身体を預けているゴブミツが
「これで僕とルフィナちゃんはレベル8だ。ゴブミツは12になったよ」
「楽勝だったゴブ。武器が良いゴブ」
私が身体を起こすと何か軽い。ナカマはこちらに気付くと
「起きたらスライムが二十九体も居たからゴブミツと必死に倒しまくってた。斧がよく効いたよ」
「スライムは意思がねえから倒しやすくて助かるゴブ」
ナカマはニッコリ微笑み
「よく寝たから頑張れるよ!行こう!」
リュックを背負った。私も頷く。
足取り軽く早朝の森を北へ進んでいく。獣道を進み川沿いに出て、途中で野犬に遭遇したが、ゴブミツが両手持ちした斧を振り上げると逃げていった。ナカマを先頭に川沿いを歩いていくと森を抜け、草原地帯に出た。ナカマは遠くまで続く川を見ながら
「この先に東西に流れる大きな河があって、この川と合流する」
「そうだゴブ。この辺りは人間側の国だから泳いで渡るの大変だったゴブ」
「河の先にスナイドの街があるの?」
2人は頷いた。
「行こう!」
私は歩き出す。




