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AI達はオンラインファンタジーゲームの住人だと気付いていない  作者: 弐屋 丑二


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魔王

朝の食事を宿屋の食堂で皆でしていると、外が騒がしくなり、宿の主人が

「外!空がやべえ!!」

大声を上げてきた。私たちが通りに出ると、大空に半透明で筋肉質な上半身裸でバニーヘッドを被ったお父さんが大きく映っていて、こちらを見下ろしていた。


 街の人と呆然と見上げているとお父さんは口を開き、憎きネココの声で

「世界中のお前らーっ!!聞いてるかー!!ウサギジングウネココだよー!いえーい!ピースピース!」

お父さんは変顔でダブルピースしてきた。そして真顔に戻ると

「えーと、ネココはさー……今、ネココの世界ですっごい叩かれてます……誘拐犯とか、人でなしとかババアとかウンコとか……正直、7年、vtuberやっててこんな辛い毎日は初めてです……これが大炎上の痛みかって……思ってます……会社員してた時もこんな辛いことなかったです……」

ドンヨリした顔で項垂れると

「……ネココの所属する事務所の……ちょーかわケモミミで……大人と他の所属ライバー達皆で連日会議して……ここの運営さんとも話した結果……」

お父さんはニカッと笑って顔を上げると

「天空の魔王ヴァレウスを操る悪の根源ウサギジングウネココとして頑張ることにしましたー!!いえーい!皆、よっろしくねー!!あははーっ!」

またダブルピースをしてきた。


 空を見上げているナカマがボソッと

「狂ってる……」

と呟くと、空の上のお父さんはニカッと笑い

「ということでー!!手始めに魔王の敵のナカマ君とルフィナちゃんのいるファーゴ市に魔王の裁きを降らせまーす!ナカマ君、ルフィナちゃん!生きてたら天空魔王城で待ってるぞーっ!!あははーっ!」

直後に空から太い光の柱が無数に降り注ぎ、私達の周囲は爆音と悲鳴と、真っ白な光に包まれていった。

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