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AI達はオンラインファンタジーゲームの住人だと気付いていない  作者: 弐屋 丑二


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ネココ大感謝大還元祭

デレンモーのラップ対決というのが最後の依頼だったが、経験値もお金も貰えなさそうなのでそれはもう後にしよう皆で話していた所で森を抜けられた。日が暮れて、足元を光石で照らしながら、スナイドの街へと私達は戻って行く。キャピナは森の途中で寝てしまい、ゴンゾウが布でグルグル巻きにして背負ってやっていた。


 スナイドの街についた頃には闇夜になっていて、城門もしっかり閉まっていた。ナカマが

「シャドウさんがフレンドチャットしてきて、スナイドの街の様子がおかしいので一回ファーゴ市に戻った方が良いかもって、どうする?」

そう言った直後だった。高い城門に囲まれたスナイドの街全体がボンヤリした光に包まれる。


 街を包む光度は次第に強くなり、まるで昼間のように辺りが明るくなり、そしてそこら中に響く聞き覚えがある女の声で

「レディースアンドジェントルメーン!ウサギジングウネココの超最強イベント!!ネココ大感謝大還元祭の季節がやってまいりましたーーーーー!」

忘れもしないお父さんを連れ去った女の声だ!絶対に許さない!私が光る城門に駆け出していこうとするのを皆が掴んで止めてくる。


 夜空に響き渡る声は更に

「ネココもおー!運営さんと相談したんですよーっ!このゲーム色々できすぎてすっごい楽しいしー!公式AItuberのメイちゃんとも愛し合えたんよー!それでー!あっ、違う違う!エッチな意味じゃなくて!コラボ放送たーくさんしたってこと!!お前らー!えっろ弾幕やめろー!!そういうとこやぞー!?あははーっ!!」

ナカマが焦った声で

「皆、ここに居たらマズい!僕に付いてきて!」

私の手を引いてスナイドの街の反対方向に全速力で走り始めた。


 私達も走って付いて行くと背後の街全体の光が更に強くなっていき

「聞いて驚け!!このたびー!運営さんとの正式な大規模コラボイベント!ウサギジングウネココのーーーーーーーーーっ!!」

私が手を引かれながら振り返ると、広いスナイドの街全体から紫の煙のようなものが出てきて

「天空のネココからの挑戦状!!!大イベントが始まりましたーーーー!!さあ!冒険者の皆様!!お空の何処かに浮かぶ!天空のネココ国をお探しくださああああいいい!!うっひゃああああ!!たのしーーーーっ!!ネトゲ初心者ネココのデタラメプレイの結果!とうとうネトゲ運営さんを動かしちゃいましたー!あははーっ!!」

直後に「ゴゴゴゴ……」という嫌な地響きが大地に響き渡り、光り輝くスナイドの街は丸ごと夜空へと浮かび上がった。街の下には大きな半球状の岩と土の土台もくっついている。まるで浮かんだ島に街が建てられたようだ……。


 私は、何を見させられているの……これは何なの!?大混乱する私を嘲笑うかの様に、スナイドの街は夜空に上がっていき、そして瞬く間に小さくなり、消えた。

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