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AI達はオンラインファンタジーゲームの住人だと気付いていない  作者: 弐屋 丑二


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冒険者ギルド

スナイドの街の東西に伸びる高い城壁と巨大な開いている城門へ近づくと、ウサギ耳の被りものをして大きな袋を持ったお姉さん達が恥ずかしそうに

「市長命令で無料でウサギ耳を配っていまーす」

などと言いながら旅人に自分たちと同じウサギ耳を配り続けていた。


 ナカマはリュックから似たようなウサギ耳バンドを4つ出すと、私達に渡し

「シャドウさんによると配られてるのは被ったらダメらしいよ。操られるかもって。これ貰ったらやつ」

そう言うと取り出したウサギ耳を頭に付ける。私達も黙って付けると

「行こう」

ウサギ耳を揺らしながら、城門へと向かって行った。


 街の中はウサギ耳を付けた人々で溢れていた。ナカマは周囲を見回すと、大通りから外れた西側の路地を指差し

「シャドウさんが冒険者ギルドに寄ってくれって」

ウサ耳をゴブミツが触りながら

「……ナカマ、頭の中でシャドウと会話してるゴブ?」

ナカマは照れた顔で

「仲良くなった憑依者同士は、フレンドチャットって言う機能……じゃなくて……能力で繋がれるんだ」

ゴンゾウが何とも言えない顔で

「便利だけど面倒そうじゃのう」

そう言ってナカマは微笑む。


 3階建ての広い冒険者ギルドは閑散としていた。やる気がない中年男性のギルドマスターが

「……らっしゃーい」

そう言うとナカマが真面目な顔で

「依頼者ジンキンのクエストを……」

ギルドマスターの表情が変わり

「……見たところ、平均レベル20ないよな。そのクエストはレベル60フル装備推奨だ。こっちのなんてどうだ?ゴールデンシュリンプ討伐、あとデレンモーのラップ対決、それから村外れのハーピー討伐、あとレベル上がりそうなのは……ニャン大王のご依頼……くらいか……全部やればレベル40くらいにはなるだろう、そしたらまた紹介してやる」

なんとナカマはその場で全部受けて4枚の依頼書を受け取った。


 ギルドを出るとゴブミツが

「……もしかしてシャドウは僕らにレベル上げさせる気かゴブ?」

「らしいよ。数日はこの街を拠点にレベル上げと装備集めして欲しいって」

ゴンゾウが笑いながら

「急がば回れ、じゃな」

私はナカマに任せようと思う。待っててね、お父さん!絶対助けるから!

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