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AI達はオンラインファンタジーゲームの住人だと気付いていない  作者: 弐屋 丑二


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18/31

ハイタッチ

シャドウに私達が了承すると彼は、とりあえず現地に向かって欲しいと私達に頼んできた。ナカマが

「エリザベスさんとシャドウさんの他の仲間は?」

「同年代のやつは今、繁忙期でインできねえみたいじゃな。街の防衛手伝ってた若いフレンド達は、冒険に戻って行った」

「シャドウさん……レベル60ですけど……」

シャドウは笑って

「オンゲーのレベル上げは、何か見ながらダラダラやればすぐ終わる。狩りやすいモンスターを延々と倒し続けるべきじゃ。効率ではなくな」

「勉強になります」

などとよくわからないこと話していた。私達も雑談しているとあっという間にファーゴ市の港に着いた。


 私達は多数のお金と食料の入ったリュックを渡され蒸気船から降りる。小舟や荷物は預かってくれるそうだ。早くも復興が始まったトンカチの音が各所で響く街中を通り抜け、北西へと続く道を歩き始めた。道中でゴブミツが

「ヘンタースンシの砦跡みてえゴブ」

と言い出し、私達は西へと道を外れ、寄り道することにする。


 一時間後、私は、一週間前見た時の半分の高さになった岩山を見上げて固まっていた。ゴブミツが

「すげーゴブ。途中から上が不自然にねえゴブ」

ゴンゾウも苦笑いしてタバコに火を点けた。ナカマが決意した顔で

「ネココさんを倒そう……」

そう呟き、私が

「……お父さんを返してもらわないと」

「うん。僕はネココさんのファンボーイだったけど、今ではこの世界が好きだ。ネココさんからルフィナちゃんのお父さんを取り戻す!」

ゴブミツが右腕を掲げ

「よっしゃその意気だゴブ!」

ゴンゾウも煙を吐きながら

「……付き合ったるわ」

私も強く頷いて

「みんなでやればできるよね!!ありがとう!」

両手を上げて皆とハイタッチしていく。


 その後、私達は砦跡から北へと歩いて行く。数時間後、地平線の向こうに東西に伸びる高い壁で囲まれた大きな街が見えてきた。そろそろ日暮れだ。

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