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物語(仮)  作者: りくど
第4部
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17/30

2話:持ち物検査は当たり前

※こちらは4部になります。

よかったら1〜3部も読んでみてください。

外は相変わらず猛吹雪、出たくても出れない。

収まる様子がまるで感じられない。


中は焚き火でとても暖かい。

火を囲み、5人は話をしている。


その様子はただの女子会。

雑談をしている中でシオンがどうしても

気になったことを聞く。


「あの、3人は姉妹…?っていうだっけ

ちょっと曖昧だけど…」


「え、違うわよ、全くの他人よ」


「そうだよー!姉妹じゃないんだなぁこれが!」


「2人が勝手に呼んでるだけ〜

気分いいからやめてって言わなかったぁ」


「へぇ〜、私全然その、しま…い?とか

分かんないけどなんかいいね!」


「そうだね、カナタ。私もちょっと

姉妹がどういうのか分からないけど

3人はすごくいい感じ!」



─ウチ女子会すきー。

めちゃめちゃ盛り上がるよねー!

結構エグい話するから聞かせないっ




次にカリスが2人に

気になっていたことを聞いてきた。

ダストもゼラもそれは気になっていたようだ。


「ねぇねぇ!それよりさ!なんでこの山に?」


「そうね、なんでいたのかしら?」


「適当な普通循環なのによく生きれたねぇ〜

ホントになんで来たの〜?」


「え……いや…それは……」


シオンは答えるか悩んだ。


あるかどうかも分からないところを

『ここ目指してます!』なんて普通言えない。


けれどカナタは、シオンの悩みなど

これっぽっちも気にせず

その悩みごとぶっ壊しにくる。


カナタはこの時には、起きてから時間も経ち

女子会もしたおかげで打ち解け

いつも通りのカナタに戻っていた。


「なんか、この山?を越えたところに

ゼラ達と私たちみたいな人がいる場所?

だっけ?シオン?そこがあるかもって」


「(考えるだけ無駄だったみたい……あはは…)」


シオンは所長姉妹のことと

暮らせる場所のことを話した。


「そうなんだ!だからか!」


「だからここを越えていこうと」


「へぇ〜…」


「ダストさん達はどうしてこの雪山に?」


「そうだよ、もしかして同じなの?」


シオンは当然の質問をし、カナタも聞く。


「わたし達もこの山の向こうを目指してたのよ。

カナタちゃん達が来た方向ね。

けど、外がああなっちゃったから…。」


「ふーん?でも何もないよね?シオン」


「うん、何もないよね?」


カナタとシオンは

その方向から来たから何もないのはわかっている。

互いに顔を見合せ不思議がる。


カリスもまたカナタに似たところがあった。


「えー?なにもないのー?

でも行かなきゃわかんないよ!ね?ダスト姉?」


「そ、そうね…」


「ねぇ〜もうよくなぁい?

隠すこともないでしょ〜」


シオンとカナタの顔はさらに不思議がる。


触手ソファから降りず頬杖をついてるゼラ。

別の触手と戯れながら話をする。


「私達はね〜、ここを越えた所…

2人が『目指してる場所』から来たんだよ〜

はぁ……ここまで歩くのだるすぎた〜…」


「ゼラ姉…触手から一歩も降りてないじゃん…」


「ただのズルよ……」


「これだと楽だから〜

ダストは飛べばいいじゃ〜ん」


「綺麗じゃないから嫌」


「ダスト姉も意味わからないよそれ……」


「「カリス〜……は〜……ねぇ?」」


「なんか言って!!!お願い!!」



──会話の中に衝撃的な一言。



里の確信と何よりその里の住人が

今、平然と自分達の目の前に『いる』。


驚かない方が無理だ。


「「……え」」


「カナタちゃん、シオンちゃん。

わたし達は確かにその『里』から来ている。

あなた達みたいな人が暮らしているの」


「うんうん、結構人いるんだよ!

あとはね!色んな因子が見れて楽しい!」


「そんでね〜?私はそこを作った人から

任務をもらって里の外に出てるの〜

アンタらみたいな人を

見つけたら里に連れていくんだぁ〜」


「じゃあ私とシオンは

連れて行ってもらえるんだ!」


「うん!きっと!」


だが、返事は喜ぶ2人の期待を裏切った。


「ごめんね…いいよって言いたけどダメなの」


「え、どうして……」


「なんで?!今連れてくって言ったじゃん!」


「連れて行っていいかを判断するのは

ゼラ姉さんなの。だからわたしと

カリスが良くてもゼラ姉さんが

ダメならダメなの。それにあそこはね

『誰でも歓迎』しないのよ。

悪いことを考える人もいるからね…」


「そ!だからダメなんだよ…ごめんよ〜…」


2人はショックを受けるが食い下がる。

当たり前だ、そこを目指してるんだ。


諦めてたまるか。


「ど、どうしたら…!」


「そうだよ!なんでダメなの!?いいじゃん!」


ダストとカリスは困った顔を見せ

2人でゆっくりゼラを見る。


ゼラは気怠さ全開だったが

その顔は厳しい顔に変わっている。


「…………。」


「今のアンタらは連れていかない。

連れていく以前の問題。

そんな適当な循環じゃ生きるのに

この先、役に立たない。

それは『ただ流してる』だけで

コントロールしてない。

『完全循環』じゃない。わかる〜?」


「「……???」」


ゼラの言葉がイマイチ飲み込めない2人。


「はぁ〜…もっとめんどうだなぁ…ん〜

そうだ…ダスト〜、鱗粉出して」


「え?なんで……あぁ、そうゆうことね。

わかったわ。はいっ」


ゼラに言われ、ダストは

誰が見ても目にハッキリ映る

「特殊な鱗粉」を2人の周りに漂わせる。


ゼラは説明する。


「ダストのその鱗粉は、アンタらに

わかるように特殊になってる。

それは『完全循環』が

出来なかったら赤くなる。

出来ればそのまま、わかった〜?」


「ゼラ、わかんないよ!かんぜ…何?」


「循環…じゃないの?

ど、どういうこと…?か、完全?」


ゼラは呆れていた。

しかしゼラは、全てが冷たい人ではなかった。


「ホントになんで?

よく死ななかったね〜……アンタら…

カリス〜、お手本見せて」


「見た方が早いよね!

よく見るんだぞ!これがダメな普通循環…!」


ダストは鱗粉をカリスの周りにも出した。

そして、カナタ達がやっている『普通循環』をする。


すると即座に鱗粉は赤く光り始めた。


「これがアンタらの状態だよ。

そしてこれが普通循環。

はい〜…つぎぃ〜」


カリスは次に『完全循環』をしてみせた。

鱗粉は……全く反応せず、赤くならない。


「こんな感じだな!やってごらん!」


カナタとシオンはとにかく

言われるがままやってみた。


だが、赤く反応するのが当たり前。

ただ流しているだけで

コントロールのコの字もなかった。


「え、全然赤いままじゃん!」


「私もだよ、カナタ…。なにこれ難しい…」


ダストがすかさず言葉を発する。


「当然ね、因子の力を漏らさず体の中で

巡らせてる訳じゃないもの、光るわよ」


「体の中ぁー?もらさ…んぇ?」


「わ、わかんない……」


「普通循環はね?因子の力を

体にある血に乗せて巡らせる。

それは分かるわね?

でもそれの問題は因子の力が

体の『外側』に少し漏れ出ちゃうの。

でもそれを、体の『内側だけ』で巡らせる。

それが『完全循環』。

でもね? 難しく聞こえるけど

やってることはただの循環。

だから特別難しくないの。」


ダストのアドバイスを聞き

2人は早速イメージし循環させた。

すると苦戦しながらも

だんだんと赤い光が少なくなっていく。


「んー!惜しいとこまで来てるね!

センスあるんじゃない?!」


「そうね、これまでの

この子達の生き方が現れてるようだわ」


「それが出来なきゃ

そもそもこの山で死ぬだけ〜

あそこに行く資格すらないよ〜」


「もう…相変わらず、ゼラ姉さんは」


里に入るための持ち物検査は厳しかった。


2人は──『完全循環』の会得に挑む。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

里に行けよう、頑張ってほしいですね。


この作品は勢いに任せて、テンポも

意識して書かせていただいてます。


ブクマ等はお任せします。

ゆるい気持ちで

楽しんでもらえたらそれで!


男子会ってなんで言わないんですかね。

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