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「皇帝陛下

 かの王国は我々に抗うようですぞ」


「そうか そうか

 これは楽しいことになりそうだ

 何か秘策があるというんだろう?

 あの若造には」


「そうですね」


「しかし その程度で勝てると思うなら

 やはり 小僧だな

 戦争は数だ

 それは歴史が導いてくれる

 常備兵なんて我々の動員兵力から見れば

 塵芥に等しい

 そうだろう?」


「はい」


陛下は国家の軍力に絶対的な自信があられるようだが・・・

歴史は数が正義であるということも証明しているが

同時に質が正義だということも証明している

かつてのあの大帝国のように


不安だ


いや 杞憂であればいいんですが


「しかし 用心に越したことはないので

 全軍を使いましょう」


「いや そんなことはできない

 確かに戦争は不確定要素を持っている物だ

 しかし 今はあの小国に全軍を割いている余裕はない

 幸い 国内は安定しているが

 東にはローデシア

 北には北海連合共和国のそれぞれの脅威が残っている

 そのために軍事の強化 フランシアとの同盟をしたんだ

 わかっているだろう?」


「・・・・・・そうですね

 少し考えが足りていませんでした」


「いい

 お前の戦争への不安はもっともだ

 全国民が思っているだろう

 だが あのようには絶対にさせないつもりだ

 そのためには奴らに隙を見せるわけにはいかない

 小国であっても 計画の狂いの元だ」


「申し訳ありません

 あと 一つ 伝えておきたいことがあります

 フランシア王は我々との同盟を場合によっては

 破棄するつもりのようです」


「・・・そうか

 その場合にならないようにしなければな

 三正面はさすがの我々でも持ちこたえられないだろう・・・


 まぁ いい

 今日はもう下がってくれ」


「はい」





不安を払拭しきれない

私は優柔不断なのだろうか・・・


いや 仕事が残っているんだ

陛下の言ったように小国に割いている余裕はない


「・・・・・はぁ」


うんざりする










〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜




「国王陛下

 これからどういたしましょうか?」


「最近の問題は?」


「まずは デレン王国がイングランデア連邦に使いを出したことです

 かの連邦は我々と植民地の利権争いで

 小競り合いの状態が続いております

 それらを大規模にするつもりなのか

 わかりませんが

 我が国としては非常にまずいことになります」


「そうか まぁ 大丈夫だ

 なんとかなる


 それよりもかの国と争うことで

 本当に利権が増えるのか

 新参のイベリアン連合はどのような状況なのか

 

 私はこれが聞きたい」


「・・・・・利権は増えると思われます

 連邦との戦争になれば連邦との国境線がどうなるかはわかりませんが

 おそらく押し上げることが可能だと思われます

 かの連邦は海軍国家ですので


 イベリアンは全くわかりません

 王が疑り深いのか 工作員が入り込めません」


「そうか 仕方ないな

 諜報は強化しておけ

 これからは情報の時代だ


 あとは あの帝国との裏切りも考えておけ

 最悪の状態になれば・・・・

 いや なんでもない」



やつは本当に我々側か?

しゃべりすぎたのでは?


監視をつけておくか?

いや その監視も監視をつけなければ・・・


誰も信頼できない

信頼できなくなる・・・・




















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