表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
女体化転生から始まる異世界新(神)生活〜TSした元男子大学生、第二の人生はチート能力【創造者】を手にして神の元で働く傍らでいつの間にか『神』扱いされる〜  作者: 霞杏檎
4章 黄燐ノ竜編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

75/130

69 竜の力

「ガクト!! ガクトが来たんだ!! ガクト!!」


 ファンロンの背中に乗ったアミュラがそれに気づき、竜の大きな巨体から顔だけを出して大きく手を振る。ガクトはそれに答えて竜の体のまま右手で手を振り返した。


「ガクト!! 戻ってこれたんだ!! 良かった……ってその身体は一体どうしたの!?」


「ああ……えっと、話すと少し長くなるんだけど。とりあえず、色んな事は後で説明するから。今は目の前の敵に集中しようか……」


「そうだね、積もる話はあとでたくさん聞くとして……あいつはしっかり倒さないと」


「あ、そうだ……仮に倒せなくてもすぐにガラクリオットから援軍と神様直々に来てくださるみたいだから」


「うんわかった! ……はぁ!?」


 考えもしなかった言葉を言われ思わずガクトの顔を見る。すまし顔でとんでもないことを言ったなこいつ。


「援軍!? なんで!?」


「それもあとで」


「……積もりすぎた話ね!! 後でしっかり聞くから!!」


 俺とガクトが正面を向き、ファフネリオンを見る。静かにしていると思えばファフネリオンは体は小刻みに震えている。その震えは恐怖心からくるものではなくどこか楽しんでいるような、それでいてとてつもない怒りを含んだそんな面持ちでいる。


「……フハハハ、分かったもう良い。我が主のために自我が例え滅びようと命令遂行せねばならぬ。私をここまで本気にさせた事を思い知るがよい……」


 ファフネリオンは目を閉じると黒いオーラが体中を包み込み、人間の面影はどんどん崩壊していく。自身が身に着けていた黒き鎧が砕かれてその下からはどんどん肥大化していく腕、足、胴体そして顔。すべてがけたたましい鳴き声と共に空からは雷鳴が轟き始め、その一鳴きをするごとにその形はもはや人間でも魔族でもない異形の姿へと変貌する。


 大きな一鳴きと共に背中にはグロテスクなほどにごつごつとした不気味な翼が生えてそれは覚醒した。

 その姿はまさに災厄そのもの。守護竜であるファンロンとは対照的に全てを破壊で染める黒、その中にうごめく2つの赤き瞳からはファフネリオンの自我など無い。


「黒龍よ……とうとう姿を見せたか……」


 ファンロンの瞳の先はあの宿敵の姿が映る。やっと再会できた、そんな良い気持ちではなくようやく相まみえることができると言った様子だ。


「コワス……コロス……スベテナクナレ!! ミコハワガテニィィィィィイ!!」


 黒龍となったファフネリオンが一鳴きするとたちまち周囲に落雷が起こる。どうやら、これが動き出す合図のようだ。


「ケルト!! 食い止めるぞ!!」


「うん!!」


 ガクトは俺にノイを託すと体を完全に竜化し羽を一振りするだけで空へと飛び出していく。俺もノイを抱いてファフネリオンの元に向かう。


「ファンロン!! 私たちも!!」


「無論だ、ここで決着をつけるぞ」


「ダンとアミュラはみんなの方に行って手伝ってきて。ダン、アミュラの事お願いね!! あとノイも!!」


「あいよ!! 気いつけてな!!」


「ケルト!! ファンロン!! あいつを……やっつけて!!」


「うん!! 任せて!!」


「承知した」


 ノイを俺の腕からダンの腕へと優しく受け渡すとそのまま勢いよくファンロンの背中へとまたがる。


「ガクトの後を追おう!! 行こう!!」


 ファンロンは縦に1度頷くと勢いよく翼を羽ばたき飛び出す。

 上空ではファンロン程の巨大な黒龍を前にガクトが交戦している。

 黒と赤の混ざり合った色の炎を口から吐きながらガクトを狙いつつ村もろとも焼き払おうとする。一方でガクトは黒龍から見れば小さき竜の体を巧みに操り、小回りの利く身体を利用して攻撃を避け続ける。


≪発動:刺突爪≫


 そのまま黒龍の懐に入ったガクトは竜の腕を変形させ、小さきその手から長い爪を生やすと硬い黒鱗に向けて槍のように突き刺す。

 しかし、その爪は食い込みはするものの攻撃が効いている様子が見られない。攻撃された黒龍は即座にガクトに向けて巨大な巨爪を振り下ろしてくる。だが、それを紙一重で躱すとガクトは黒龍から距離を取った。


「刺突は駄目か……なら」


 ガクトは体の中に力を溜め、腕を顔の前でクロスする。


 その様子がチャンスと感じた黒龍は目の前にいるガクトに向けて口から溢れ出る程の黒炎を一直線にレーザービームのように放出する。

 その炎がガクトにそのまま直撃する。激しい炎に埋もれガクトの姿が隠れてしまい、外部からでは様子が分からないほどだった。


「ガクト!!」


 その戦いに乱入しようと様子を見ていた俺は焦った……がそんな焦りは数秒後に消し去っていた。

 ファフネリオンが黒炎を吐くのをやめると火がどんどん消えて黒煙が立ち上がるその中にガクトの姿があった。

 しかし、クロスしていたその腕の鱗が広がり、盾となってガクトの身体を守っていたのだ。


≪発動:リンドブルムの壁≫


「気を抜いたとでも思ったか?」


 ガクトがそう呟くと盾を解除し、目線の先にいる黒龍に向けて腕を振り下ろすとガクトの爪が今度は細いピアノ線のような糸状になり、ファフネリオンの身体にまとわりつく。


≪発動:粘糸≫


 その糸は体中に付くとネバネバとした感触にファフネリオンが暴れるも糸はびくともしない。まるで、網に捕らえられた大魚のように。


≪変化:粘糸→鋼糸≫


「叩き潰す!」


 ファフネリオンを捕らえたまま糸の性質を即座に堅い糸と変えるとそのままたぐり寄せ、背負い投げの要領でその糸をもってファフネリオンを地面へたたきつける。

 竜の身体となったガクトにとって巨体をぶん投げるほどの力はお手の物である。


 そのまま地面にへばり付いたファフネリオンは流石にこの攻撃は効いたのか大きく唸る。その後、羽が萎れて動かなくなってしまった。


「あれ、本当にガクトなの? めっちゃ強くなってる……もしかして……私たち要らなかった?」


 下手に手出しができなかった俺とファンロンが距離をとってその光景を見ていたが、こんなにもあっけなく終わってしまったのか?


「……いや、まだだ」


 そうファンロンが言った瞬間、ファフネリオンは大きいその爪で地面の土ををガクトの方に向けて飛ばす。

 驚いたガクトだったが咄嗟に右腕でそれを薙ぎ払うがその時にはファフネリオンが距離を詰めていた。そして、長い尾をムーンサルトの要領で今度はガクトを叩き潰す。


「ぐぁああああ!!」


「あいつあの巨体で運動神経もいいの!? あの体重で一撃をまた食らったらただじゃすまないじゃない!!」


 ファフネリオンはくるっと一回転を決めて地面に着地する。そしてガクトは地面にめり込んでいた。


「くっそ……油断した……この体……まだ慣れないな……だめだ、体が動かね……流石に無理があったか……」


 その間にもファフネリオンはまた宙に羽ばたき、ガクトに向けて迫ってきている。そして、また黒炎をガクトに向けて放った。


「あと少しなのに……」


「ガクトーーーー!!!!」


 ガクトが当たる直前で俺とファンロンが間に入る。そしてそのままファンロンの体に炎が直撃した。その瞬間大きな煙が上がる。


「お、おい!! 大丈夫か!!」


 煙が収まるころ、ファンロンの姿が目に入ったとき。その姿はファンロンではなかった。俺も目を閉じてしまっていたのでどうしてそうなったか分からない。

 しかし、ファンロンの姿は目の前にいる黒龍とほぼ同じ姿に変貌していたのだ。


「貴様も我が力のひとつとなった……」


≪発動:千変万化の擬態(インフィニティコード)

≪対象は”黒龍” ファフネリオン≫

≪擬態成功 成功率100%≫ 





≪【???】の能力で以下の能力を習得しました≫


スキル名:【刺突爪しとつそう


種類:応用スペリオルスキル


使用条件:【竜化】使用


効果:爪を伸ばし、突く為の形状に変化させるスキル。


スキル名:【リンドブルムの壁】


種類:応用スペリオルスキル


使用条件:【竜化】使用


効果:自身の鱗を拡張させ、盾を作り身を守るスキル。大抵の基本攻撃や基本属性から身を守ることができる。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ