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十一話~


魂の存在になってまで監禁されている俺がふわふわ浮いてぼーっとしていると部屋のチャイムがなった。

名前を思い出せない女が応対しに行くとなぜかお前が部屋に入ってきた。

相変わらずお前は俺の事が見えてないらしいがなんだか俺の存在には気づいているようだった。

気づいているなら声が聞こえるかもしれないと試しにお前に話しかけようとするとお前の後ろで女はナイフを持って立っていた。

どうみてもお前を刺そうとしていた。

とっさにお前に危ないと叫んだ。

聞こえた訳ではないだろうがお前は後ろを振り返り刺されそうになっている事に気がついた。

女が動いた。お前は反応できていなかった、俺はお前を庇う為に間に入った。

痛みも何もない……。

魂ではナイフの刃を防ぐことはできず俺を貫通してお前にまで刃は届いていた。

俺が庇ったのを見て主はなんだか動揺していた。

女はお前にもう一度ナイフを突き刺すつもりなのか動揺を抑えながらお前を肩でおさえながらナイフを抜いた。

お前は女がナイフを抜いた瞬間に必死に相手を突き飛ばして部屋を出て行った。俺は急いで後を追いかけた。

扉が開いていたからなのか女が動揺していたからなのか出られなかった部屋から出る事が出来た。

お前を追いかけながら後ろを見たけど追ってくる様子はなかった。

俺はフラフラになりながら逃げるお前を追って行ったができることは何もなかった。

お前がナイフで刺されるとこを守る事もできず、怪我したお前に救急車を呼ぶ事さえできなかった。

俺にできるのは触れないお前の頭を撫でてあげるふりだけだった

出血のせいかお前は救急車が着く前に意識を失った。

やがて、救急車が到着して、一緒に乗って着いて行こうとすると救急車が発進した時に体がすり抜けその場に置いて行かれた。

仕方なく全速力で飛びながら救急車を追いかけた。

お前が運びこまれたのは俺の身体が入院している病院だった。

お前は救急車からそのまま手術室に運ばれて行った。

全速力で飛ぶのはさすがに疲れたので少し休んでから手術室にお前を見に行った。

手術室に入るとお前に抱きつかれた。

久しぶりにお前と抱きあった。

まさかお前まで浮いてるとは思わなかったから慌ててお前の身体を見たが手術は続いていて死んでしまった訳ではなさそうだった。

やがて手術が終わったがお前は俺と一緒に浮きつづけていた。

お前は俺を見ることができ話すことができるとわかると何故、事故にあったのか聞いてきたな。

ただ、俺にはなんだか気づいたら引き寄せられていたように車が目の前にいたとしか説明できなかったんだ。


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