第七十五話 「レグラス魔法学園」
「研究者なんかは死ぬ気で探している、だが人脈や研究者そのものの弱さで、手がかりの尻尾を掴めずにいる」
「魔王様の直属部隊は探してはいるが、研究者ほど熱心ではない」
「探して見つかったらいいなぁくらいの熱意だ」
「魔防軍に至っては…興味がないのかもしれないな」
「伝説の魔法、存在しなかった魔法が存在した、という言葉は興味がつく」
「だが、それを自分で見つけようとするほどの熱量はない、あくまで情報が欲しいだけなんだろう」
「——なるほど、、たしかにその気持ちはわかります」
「手がかりが見つかったと思って調査したら、違うものだったり」
「見つかったと思ったら偽物だったりと、研究者たちが探し始めてから何百年、経てど見つけた手がかりはほんの一握り…でもそれが本当かどうかは調査して確かめないと分からない」
「私たちが見つけたこの3つの手がかりも、調査して探したら見つからず、振り出しに戻るかもしれない」
「——伝説魔法とはそういうものなんだ…」
「まぁ、それでもそそられるとは思わないか?」
「我は思う、何百年と研究、調査されても実在した伝説魔法は一つもない、だからこそ伝説なんだろうと」
「当然のことだが、名を冠しているだけある、だからこそそそられるし今だに研究して伝説魔法を追い求めている人がたくさんいるんだ」
「見つけたらラッキーくらいさ」
* * *
「ねぇリーブ」
「はい、どうしましたか?」
「勉強むずいよぉ…」
「リヒト様でも難しいと感じるんですか、なら僕がわからないのも必然ですね」
「この学園、魔法だけじゃなく身体強化の授業もあるんですね」
「まぁ、魔剣士とかそう言う系は必要でしょ」
勉強面倒臭い…でも入学するためには必要なこと…。
色々とエリスに教えられたのにまだ知らない魔法式とかが見つかる。
前はエリスが都度完璧に教えてくれたけど、今はエリスよりも教えるのが下手な人、、って言っても普通に教えるのは上手なんだけど…!
またでた…知らない公式、おかしいなぁ…?
エリスにあんなに教えてもらったのに。
それだけレベルの高い学園なのはわかってるけれど…。
やっぱり、、やっぱり…。
「やっぱり勉強面倒くさーい!」
「リヒト様、少し休憩の時間にしますか?」
「それがいい!今すぐそうしよう!」
少しばかり休憩をとったリヒトとリーブ、休憩と言っているのに何故かリーブは本を読み漁っていた。
時間が経てばまた勉強再開だ。
そこからまた小一時間ほど、また休憩を挟んだ、そこでもリーブは本を読み漁っていたため、リヒトはリーブに何もするなと、リーブのことを少し叱ってしまった。
「よし、満点〜!」
休憩が終わって、リヒトとリーブは小テストをし、お互いの用紙を交換しあって丸付けをしていた。
「はい、リーブは満点だよ」
「満点ですか、よかったぁ」
「リヒト様も満点ですよ」
どれどれ〜?
あ、この問題自信なかったところだけど、合っててよかったぁ。
「って、あれ?」
ん? この問題、、そういえばこのやり方じゃなかった気が…。
えーと、この問題の解説文は。
「リーブ? この問題間違ってるのに丸になってるよ」
「うっ…」
「ま、間違ってないです! この書き方でも通じるので丸ですよ!」
「でも模範解答とは違うよ?」
「うっ…」
「すみません…」
んー、これもリーブはリーブなりに考えてやったんだろうな。
—約1ヶ月後—
入学試験の日になった。
入学試験はポテンシャル、筆記と面接と、三つ全てを合格しないと入学ができない。
「よし、リーブ、健闘を祈るよ」
「リヒト様、ベストを尽くしましょう!」
そうしてリヒトとリーブは正門にいる門番の人に、試験を受ける人だと言うことを示す受験票を見せた。
「お二方の認証が終わりました、それではこの先の受付の人に詳細を聞いてください」
「わかりました、ではリヒト様行きましょう」
門をくぐり、大きな広場を歩くと大きな受付カウンターが見えた、その先には大きな校舎も見える。
「おはようございます、話は聞いております」
「この学園のマップを渡しておきます、マップには試験会場までのルートが記されています」
リヒトとリーブは、マップに記されたルート案内に従い、ゆっくりと目的地へ向かっていく。
歩いている最中、植物園や菜園などが複数あった。
二人は端っこにある入り口から校舎に入り、ルート案内に従って試験会場へ進んでいく。
試験会場は思ったより広かった、部屋の真ん中には水晶があり、少し離れた場所に三人分の椅子と机がある。
「来ましたね、さっそく試験を始めます」
「私は試験官、ルヴィア・ジュバターアと言います」
「「よろしくお願いします」」
「まずは片方の手だけでいいのでこの水晶に手を当ててください」
「あなたのポテンシャルと現在の実力を水晶が数値化してくれます」
「まずはリーブさん、あなたからお願いします」
「はい、これで大丈夫ですか?」
「はい、そのままお待ちください」
少しすると、水晶の表面に文字が浮かび上がってきた。
数字と文字が浮かび上がった、[2000、C、中]とある。
「左の数値は魔力量、真ん中は学園が定めたランク、右はポテンシャルです」
「ランクは魔力量や実力、ポテンシャル全てを合わせて出されます」
「Cは6段階中3番目、中間の位置ですね」
「魔力は例年の合格者の平均値よりは低めです、ですがポテンシャルは中なので期待が持てます」
「リーブさん、合格とします、次は筆記試験なのであちらの椅子に座って待っていてください」
「は、はい」
リーブは一つ目無事に合格か、よかった。
「次、リヒトさん、水晶に手を」
次は俺、まぁ魔力量も高いし、実力も低くはないからまぁ大丈夫でしょ。
リヒトが水晶に手を当ててから少し経つと、リーブと同様に数字と文字が浮かび上がってきた。
水晶には[132800 S 高]とあった。
すると、この結果を見た試験官はすぐに顔をざめた。
「リヒトさん…不合格です…」




