第五十五話 「早々にピンチ?」
* * *
その後、なんやかんやあって部屋は取れた。
だが、取ったところはすごく高級なところだった…。
そこしか空いてなかったんだもん、しょうがないじゃん!
お金の事を心配してたら、、。
「リヒト様、大丈夫です! お金ならあります…!」
エリスがとんでもないくらいのお金を持っていた。
* * *
そのため、こんな高級な所でも余裕で泊まれた。
「リヒト様、明日はもちろん…」
「そうだね…」
「「勇者パーティーの観察…!」」
—翌日—
一般の人に紛れて参加する。
何かがあってもいいように、一つ変装用の衣装を持ってきた(買ってきた)。
ザワザワ、ガヤガヤ…。
勇者パーティーが来るまでまど時間はある。
その間に色々と情報を聞いておきたいけど…。
ぐぅ…人が多いからエリスを見失いそうで怖い…。
俺は7歳、、背が小さいから人の波に飲まれたらあっという間にはぐれてしまう…。
絶対にエリスの手を離すもんか…!
「姿を見てかなきゃ行けないので、上のフロアに行きましょう…!」
人の波に揉まれながらもなんとか階段を登って2階のフロアへ行けた。
2階は上から見下ろせるため、声は聞こえずらいが、姿は観れるのでこちらとしては絶好だ。
「勇者が来るまで後少しですね…」
「おい、なんかあの二人、怪しくないか?」
「ん、何がだ?」
「なんか変な気配がすんだよ、俺は気配に敏感だから多分当たってるはずだ…」
「そうか、なら警備員に知らせてくるよ」
——ん…?
「リヒト様、少し離れましょう」
「え? うん」
急にどうしたんだ、今から勇者の報告会が始まるというのに。
何か嫌な予感がした、、恐らくは魔族であることがバレそうになっている、、。
だとしたらいち早くこの場から離れないと!
なんで…!? 私の気配誤認魔法が効いてなかったの…?
あの二人、そそくさと離れて行ったな、、本当に黒…?
「こちらハチ、よからぬ虫が入り込んだ可能性あり、、」
「こちらも勇者様の姿を確認次第、そちらに向かう」
「了解ハチ、こちらヒル、城の周りに警備をあたらせた」
「了解…」
怪しまれてるならここは危ない、早めに城から出ないと…!
「はぁ、はぁ、はぁ、、」
「あ、アリル…急になんで走るの?」
「正体がバレた可能性があります…! とにかく急ぎましょう…!」
「わ、わかった!」
ふーん、結構急いでるね〜。
ま、この僕の視界に入ったら逃げることは不可能、どこまでの追いかけてやる。
サシガメとじっちゃんの名にかけてっ!
「はぁ、はぁ、はぁ、、」
そろそろ入り口だ、、人の数も減ってきた…。
入り口から出れば、あとは隅に行って転移魔法を使えば逃げれる…!
よし出れた…! あとは人のいない場所へ行けば…。
よし…! 転移魔法…!
あれ…逃げられた、、まぁ姿は覚えたからな。
どんな遠くへいったって無駄なんだよ。
どれどれ、、3つ山を超えたとこにあるヒナタに移動したのか。
「こちらサシガメ、逃げたやつは3つ山を超えた街に移動した」
「了解、ムカデを向かわせる」
はぁ、はぁ、はぁ、、。
よ、よかった…。
「だ、大丈夫ですか? リヒト様…」
「大丈夫だよ…エリスは…?」
「は、はい、私も大丈夫です…」
「いきなりでびっくりしたよ」
「何か嫌な予感がしまして…」
俺には何が何だかわからなかったけど…。
エリスにはきっとなにかを感じたんだろうな。
「ここは離れているので大丈夫でしょう、よほどの探知力を持った人がいたとしても、ここまで離れていれば、、」
「あとは、さらに気配誤認魔法を強化しましょう…!」
「これで大丈夫でしょう…!」
「走って疲れました、、部屋で寝ます…」
いたいた、ヒナタに家を持ってるのか?
一気に山を3つも超えるほどの転移魔法を持ってるとは、、結構強い魔法使いだろうな。
まぁ、サソリが向かってるらしいし大丈夫だな。
捕まえたら一旦は一番近い拠点に連れてこう。
変な気配がしたらしいし、警戒対象に登録しておこう。
あとは他の奴らがなんとかしてくれる…。
あとはサソリに場所さえ送れば僕の仕事は終わりだな、、ふぅ。
「ん……」
何か、よからぬことが起きそうな予感…。
強い気配がこっちに向かってきている…。
今のリヒト様じゃ勝てないほど、、。
「ん? どこか行くの?」
「食べ物を買ってこようかと〜、、」
「わかった!」
私の予感が正しければ標的は私とリヒト様。
まさかここまで、こんなに早く来るとは…。
ここまでやり手がいるとは…少し侮っていましたね…。
「サソリ、1km前方に対象がいる、やれ」
前からくる…!
「ふんっ!!」
「ぐっ…!!」
「よぉ、嬢ちゃんがハチの言ってたやつか?」
「抵抗はやめて大人しくついてきてくれると痛い目を見なくていいんだが、、どうだ?」
「くっ…!」
「——それが答えだな?」
「ルミネ!」
「ふんっ!!」
ルミネの魔法結界が壊れた!?
「クラリネ!」
「ふんっ!! っち…」
超圧縮されたレーザーか、、しかも追尾もついてるときた…。
少し熱い…できれば当たりたくないな。
「いいんだな? このままで!」
「クラリネ・乱」
まじか、一気に10倍かよ…。
「ふん! っと」
地面から何か生えてきた。
尾? 黒くて大きい…。
「俺の尾はどうだ! 硬いだろ!」
なにか見たことある形…。
「今度はこっちが攻撃する番だ」
「タイハリ・痺」
無数の針が飛んでくる…!
かなりの防御魔法だな、、ならこれで。
「タイハリ・撃」
「おらぁ!」
「くぅっ…!!」
なんて強い一撃…私の防御魔法が破壊されそうになるなんて…!
こいつ、撃で破壊できないなんて、、とんでもない硬さだ…。
「どうやら嬢ちゃん、いや、君は何者なんだい?」
「——私は…」




