第五十四話 「人間界の核なる都市」
夕食を食べ終え、各々馬車の運転人から言われた就寝時間まで、好きなことをしている。
武器の手入れをしたり、木の枝を使って遊んだり、魔法の練習をしたり、、。
俺は本を読んで暇を潰している。
各々好きなことをして時間を潰し、就寝時間となった。
みんな素直に横になったり、木に寄りかかって眠りについた。
もちろん俺も寝る、普通に眠いからね。
—翌朝—
うぅ…朝か…。
よく眠れたなぁ、、ってあれ…。
1、2、3、4、、え、エリスは…?
もしかして探索してる最中モンスターの襲撃にあったとか?!
それで負傷して朝までに帰れてないとか?!
ど、どうしよう、、エリス…!
「——あっ起きた、おはようリヒター!」
「あっ、おはようございます…」
「ぁあ、おはよう…」
——普通にいた…。
ライムが背に立ってたから見えてなかっただけだったのか…。
あー朝からびっくりしたー、、。
「朝ごはんできるてるよ〜!」
「今日の朝は温かいもの!」
「ということでシチューだよ!」
「「おぉ〜!!」」
うん、うまいし温かい…。
山の上で冷え込んでいるからな、、めちゃありがたい…。
「それでは皆様、準備ができ次第出発いたします…」
「はいはーい!」
こんな早朝から出発するのか。
まだ霧が濃いが、馬車を動かして大丈夫なのか?
その後、何か問題が起きるわけでもなく、順調に山を下って行った。
これでやっと一つの山を越えたらしい、残す山はあと二つだが、残りの山は1つ目の山よりは標高が低めだから時間はかからないらしい。
そうして、残り二つの山を越えた時には、すっかり当たりは暗くなってきていた。
「——これ、本当に今日中に着くの?」
「わ、わかんない…もしかしたら明日の早朝に着くって可能性もあるよ」
「うへー、だとしたら今日はまた野宿?!」
「心配いりませんよ、ほら、ちょうど真下に…」
「——ん〜?」
運転人に言われたように、崖下を覗いてみると。
「「おぉ〜!?」」
なんと都市があった。
俺たちが向かっている都市だ。
「あ、あれが王都…?」
「すげぇ、、めっちゃ栄えてる…」
建物の規模感だけで言ったら人口10万人くらいの規模感かな…?
「あの中心にあるのは…?」
「すごい城だね〜、多分あれが王様のいる城で間違いないでしょ!」
「その通りです、あれは王の城、別名[華城]と言います…」
「城のほとりには無数の花が咲いていることから名前がつけられました…」
「そういえば、明日に開かれる勇者様パーティーの近況報告会が華城で行われるらしいですよ…」
「普段は一般の人は入らない華城の中に入れる絶好の機会出すよ…」
「ぜひ行ってみてはどうでしょうか…?」
「行く行く! 行くよね、みんな!」
「「もちろん!」」
「リヒターと、アリル様も、もちろん行きますよね?」
「あ、う、うん」
「あぁ…わ、私も…はい…」
「やったー!」
「あと1時間ほどで到着です、今のうちに支度を済ませておいてください…」
いざ正門の前に来るとまた違った印象がつく。
大きい…とても大きい…。
わかっていた、最大の都市であるから、入り口もさぞ立派なんだろうと…。
でもこれは立派というか、立派すぎるというか…。
というかこれ何でできてるの? あきらか普通の金属じゃない色合いだけど?!
「止まりなさい、通行証を見せてもらおうか」
「おぉ…これです…」
「ふむ、、よし、通れ」
「門を開けろ!」
門番も一声で巨大な門が開かれる。
重々しく開かれた門の先には、普段見る街の雰囲気とはレベルが違った。
中へ入ると何もかも新鮮な気分がした。
住む人の生活の質、道路や建物の整備、景観の良さ、そして何より最先端の技術がここにはある。
移動手段が馬車ではない、言わば電動スクーターのような何かで移動している人がチラホラいる。
ここが人間界の核となる街、、王都!!
「すぐそこのターミナルで、私の馬車は終わりです…」
広い、、何よりヒナタの街とはレベルが違う、、建物だって、何階建だ?
あっちはせいぜい3階とかだったのに、こっちは平気で5階以上の建物がそこらじゅうにある…。
まるで地方の栄えてる都市だな…。
でも建物の外観とかは日本とか全然違うんだよなぁ…。
「着きました、ここは王都のターミナル、交通の要所です…」
「ここから色んな都市を繋ぐ便があります、ヒナタへ帰る際も、ここから出発します…」
「おぉ! ありがとね! 運転人!」
「いえいえ、またご利用くださいませ…」
「よいしょっと! すぅ〜、はぁ〜、、」
「ここが王都かぁ〜! 来てみたかったんだよね〜!」
「あたし達は生まれも育ちもずっとヒナタだったしな!」
「こんな栄えてる場所なんて初めてじゃない?」
「「初めてだね!」」
仲良いなぁ…。
「リ、リヒト様、ひとまずは泊まる場所を探しましょう」
「あ、そ、そうだね」
「ここからは二人で行くよ、ここまでありがとうございました」
「うん! また会おうね〜!」
「「バイバーイ!」」
「あ、ありがとうございましたぁ…!」
行ったか…。
はちゃめちゃだったけど、結構楽しかったなぁ。
さてと、泊まるとこれを探さなきゃ。
って言っても、こんだけ規模の大きな都市なんだし、どこにでも泊まる場所なんてあるでしょ!
「すみません、満室です」
「申し訳ありません! 只今満室でして…」
「すみません! 満室です!」
「あぁ、満室」
「満室、満室! 満室です!」
「うわぁぁぁぁ!!」
「はぁ、はぁ、はぁ、、い、一向に空いてる所が見つからない…」
「宿の人に聞いた所、明日の近況報告会のためにここへやってきた人たちが全部部屋をとってるらしいです」
勇者パーティーの力すげぇぇ……。
「中心部にあるのはもうない…あとは中心部から離れたアクセス悪い所だけ…」
「と、とりあえず、この道をまっすぐ行ったところに一つあるらしいから、まずはそこへ行こう」
「この先は…ちょっとお高い宿屋ですね…」




