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第四十九話 「BOSSとタマゴと魔導書と」


「さてと、そろそろ行こう! 11階層のボスに!」

「「おー!!」」


 休憩が終わり、各々準備をし、扉を開けた。

 ボス部屋が視界に広がったが、肝心のボスが見当たらなかった。


「あ、あれ? ボスは?」


「——気をつけて! 上だ!!」



「グオォォォォォ!!」


「ド、ドラゴン?!」


 とんでもない大きさのドラゴンだな…。

 だからこのボス部屋だけこんなに広いのか。


 ドラゴンが満足に動けるように!


「レッドドラゴン……ランクAの中でも最上位だよ…」


「グオォォォォォ!!」


「下がって! 来るよ!」

「グオォォォォォ!!」


「ヒョウテイ!」

「ウィンダリア!」

「エンテイ!」


「グオォォォォォ!!」


「リヒター! 早く!」

「あ、うん!」

「ぐぬぬぬ…! ドラゴンってこんな強いんだね…」

「そりゃドラゴンだしね、、あたしら3人で抑えるので精一杯だよ…」

「でもこっちにはまだあと一人いるんだよね!」


「「そう、リヒターが!」」


「レヴォルテ!!」

「グオォォォォォ!?」


 やったか?!


「グルルルルル…」


 効いてない?! いや、鱗が削れている…。

 硬すぎるだけだ、でも一撃であれくらいしかダメージを負わさられないなんて…!


 こうなったら、あたしらも最大火力で援護を!


「グオォォォォォ!?」


 突然後ろから極太のレーザービームが飛んできた。

 レーザービームがレッドドラゴンに当たると、いとも容易くレッドドラゴンの体を貫通し、一瞬にして仕留め切った。


「「——え?」」


 振り向くとやはり後ろには一緒にきた男の子一人しかいない。そう。


 は、本当にリヒターがやったのか?


「す、すごい! 凄すぎる!」

「なに今の! すっごい太くて、綺麗なレーザービームだったよ?!」


 ふぅ、なんとかやったな。

 魔法の威力を5割まで増やしたら、簡単に貫通したな…。

 レッドドラゴンってAランクの最上位らしいし、ここ以外で使うと問題になりそうだな…慎重に威力を調整しないとな。


「ど、どうやったの今の?!」

「すごい、本当にすごいよ!」

「どうやってレッドドラゴンの体を貫通できたの?!」


 ま、まずい、、そんな密着されたらおじさん、、こ、こ…!!


 興奮しちゃうよっ!!


——数分後——


「落ち着いたかな?」

「う、うん、ごめんね〜」

「あまりにも衝撃的すぎて…あんな状況初めて見たからさ」

「レッドドラゴンって貫通できるんだね…」

「「うんうん」」


「ま、まぁとりあえず次の階層へ行こうよ」

「そうだね! もうなにが来てもリヒターがあれば安全でしょ!」

「「うんうん!」」


 そ、そんな、、過度な期待を背負われてしまった…!


 こうして、11階層のボス、レッドドラゴンを倒したリヒター達は階段を下って次の階層、12階層へと進んだ。


「また雰囲気が変わったね」

「なんか今度はジメジメしてる…なんか不気味…」

「空気も湿ってるし、、なんかやだぁ…ここ」

「早く進もう!」

「「うんうん!」」


 たしかにここは俺も嫌だ!


 一同は走って、急ぎでこの階層を攻略することにした。

 なんと運がいいのか、モンスターとは一度も遭遇することなくボス部屋にたどり着けた。


「ボス部屋、、なにがいるんだろう…」

「行くよ?」


 扉が開くと、目の前にいたのは巨大なスライムだった。

 見たまんま巨大なスライムだが、普通のスライムとはいくつか違う点がある。

 普通なスライムにはない2本の触手、色が青紫色、そして何より、目以外にも口があるのだ!


「スライム?」

「仮にも12階層のボスだぞ! 気を抜くなよ!」


「レヴォルテ!」


 リヒターのレヴォルテが巨大スライムに当たった、、と思った矢先、吸収されてしまった。


「え、、まさかこのスライム…」


 魔法が効かないっ?!


「え、どうしたら…」

「私の剣技なんて効かないだろうし…」


「いいや、手はある!」

「吸収できないくらい強力な魔法をぶつければ!!」


「ルナトール!!」


 放たれた光線は、巨大スライムに当たった、、もちろん巨大スライムは吸収しようとするが、、なぜか吸収が止んだ。


「プ……ルルル……」


 そのまま巨大スライムはどんどん大きくなり、、。


「プ……プルルル……!?」


 盛大に破裂した。


「ウエッ! きったねー!」

「ベタベタするぅ、、」

「なんか変な匂いもするし…」


「で、でもこれで倒せたし!」


 本当、、どうやってあのスライムも倒したんだ?

 あれも魔法じゃないのか?


 物量でなんとかって言ってた気がするが、、それでどうにかなるほどのやつだったってことか?


 ——いや、いいや、リヒターのことは考えれば考えるほどよくわかんなくなる…。


「いっか!」

「よーし! この流れで次の階層へ行くぞ〜!」


「「おー!!」」


 リヒター、あんたは本当に7歳の子どもなのか…。

 その歳にしては明らかに人間離れしている、そう、まるで人間とは思えないほどの成長能力、強さ、賢さ…。

 底が見えない子ども……頼もしいが、絶対的には回したくないな。


 この次はどんなモンスターが来るのか…。

 さっきのルナトールはレヴォルテの威力を7割まで上げて強化した魔法…。

 当然魔力の消費量が多くなるから無闇には使えないけど…。

 あのスライムレベルのモンスターがこの先も出てくるようなら、、すぐに引き返さないとな。


 ここからは俺でも対処がしきれないモンスターがいるかもしれない…。

 この三人を守るのも俺の役割か、、。


 ——ってあれ?

 普通子どもである俺は守られる立場なのでは?


「——って、見て! あれ!」

「ん? 奥に何かあるね」


「あれは、、魔導書? それと、、卵?」

「これって、あのスライムの卵、ってこと…?」

「——それに、この魔導書は…もしかして…?」


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