第四十八話 「一人でほとんど片付いちゃう」
「——えぇ…??」
え、なに今の魔法…。
通路の壁が壊れた…?!
なんか見たことない色してる…。
「「う、うわぁ?!」」
壁が、直った…?
「この壁、再生した」
「え…? う、うん」
「ダンジョンって、不思議だね」
あたしだってこんなこと初めてだよっ!
まさかダンジョンの壁が壊れるなんて、、更には自動再生なんてものがあるとは…。
——こいつ…!
あたしは見たんだ、あの瞬間を…。
* * *
リヒターが私たちの前に出て…。
突然指を鳴らしたと思ったら…。
指先から火球がでて、奥にいたモンスターに直撃…。
しかも本来壊れることのないダンジョンの壁が壊れた…。
* * *
——もしかしたら、本当にとんでもないやつをパーティーに入れちまったのかもしれないな…。
「さぁ、行きましょう!」
「そ、そうだな!」
その先、リヒターがモンスターを見つけるや否や、すぐに倒してくれて。
お陰であたし達は大助かり!
強いボスもいとも容易く倒してくれるから楽に下の階層へと行ける。
そんなリヒターに大助かりな中、現在あたし達は10階層のボス部屋、その前にいる。
「この扉の奥に10階層のボスがいる」
「1から9階層のボスはリヒターがあっさり倒したが、、10階層のボスは多分あっさり倒せないと思うぞ」
「だから作戦を練ろう」
「「うん!」」
と、言うことで作戦が決まった。
作戦の内容はと言うと、、。
まず俺が特大の一撃をぶつける。
これでボスが倒せなかった場合、後ろに控えているライム達も加わり、隙を作って一斉に特大の一撃をぶつける。
と言う単純な作戦だ。
ただ、最初の一撃で勝負が決まらなかった場合、負傷する可能性があるため、最初の一撃でなんとか勝負を決したい…。
「いくよ?」
扉が開いた瞬間に、特大の一撃を…!
「——ふん、、ぐぬぬ…!」
見えた!
——レヴォルテ!
「グァ?」
ドカーン!!
す、すごい威力…。
本当に10階層のボスを、、たった一撃で?
「す、すごい、すごいよ!」
「リヒター、本当にすごいね!」
「そ、そうかなぁ」
「うん! 10階層のボスを一撃で倒すなんて、聞いたことないよ!」
頭部に一撃、、これはこの先もしばらくは大丈夫そう…。
「よーし! ここで休憩にしよう」
「さすがに10階層まで休憩なしで来たんだ、リヒターもかなり疲れてるだろう」
「疲れに効く飲み薬だ、魔力と体力、両方回復するぞ?」
そ、そんな便利なものがあったのか!
「どうだ?」
味はよくないが、、たしかに疲れが消えたような感じがする。
「すごいね、これ」
「あっはっは! この飲み薬の数はあと2つしかないが、魔力だけのやつならまだ3つある」
「この先、もっと強いモンスターがでてくる、のでこの先もリヒターに頼ってしまうから」
「今は存分に休んでくれよなっ!!」
「「うんうん!」」
つ、強すぎるが故の押し付け…!
「ここが11階層…初めてきたな」
「今までの最高は8階層までだったよね〜」
「ここにきて大幅更新〜♪」
「雰囲気が今までと違う、、なんかこう、嫌な予感がずっとする様な、、そんな感じ!」
「と、とりあえず進もう、敵はそのうち来るはずだ」
「「はい!」」
しばらく歩いた、すると急に後ろから大きな足音と、なにやら獣特有の唸り声が聞こえた。
振り返ると。
——なんかやばいやついるって?!
「ベアトラだ!」
「ベアトラは鋭い爪、大きな牙、そして何より巨体!」
「攻撃力がやばいランクAのモンスターだ!」
「ガルルル…」
「グァァ!!」
「リヒター! こいつ倒せる?」
「わかんない、けどやってみるよ!」
「おっけー! なら足止めするよ!」
「うん!」
「ウィンダリア!」
「フラッシュ!」
「グルルァ…!」
ふぅ、、よし…!
「レヴォルテェ!!」
「グオォォォォォ!!」
えぇ?! リヒターのレヴォルテと拮抗してる?!
「負けるなリヒター!」
「「頑張って!!」」
応援ありがとう、、だけど実を言うと…。
「ふん!」
「グオォォォォォ!!」
本気で戦ってなかったんだよね。
今のはさっきより少し強くしただけだけど…。
これよりももっと強いのが出てくるってなると、、ちょっと不安かもな…。
た、倒した…?
す、すっげぇ…。
その後、リヒター達は11階層を探索し、迫り来る高ランクのモンスターと対峙し、戦いながら11階層のボス部屋を探していた。
「どこにあるのっ?!」
「探して探しても見つからない…10階層までと比較して探索時間が倍以上かかってるよ」
「んー、、単純に広くなってるとか?」
「ありえる!」
愚痴を言いながらも着々と11階層を探索していく、そしてついにボス部屋を見つけた。
だがボス部屋へ辿り着くまでにいくつもの戦いで体力と魔力共に疲弊してしまったため、扉の前にて一度休憩を挟むことにした。
「ふぅ、、疲れたぁ…」
「一番疲れたのはリヒターでしょ?」
「たしかに! あたしらは足止めしてたりでそこまで魔力は消費してないけど、リヒターはずっと大技を何回も使ってるし、魔力の消費もすごいんじゃない?」
「あぁ、ま、まぁそうだね」
本当は3割ちょっとしか減ってないけど…。
七賢法に鍛えられて、魔力もかなりの量増えたからなぁ。
「そういや、今の11階層でランクAだよね?」
「うん、そうだね」
「Aランクは9階層からじゃん、それで大体2〜3階層でランクの変動が起こってる」
「ってことはだよ? 次の12階層ってもしかしてぇ、、」
「ひぃ〜考えたくもない!」
「ランクSってどんなモンスターなんだろうね?」
「そりゃもう、でっかくて威圧感すごくて、もうやばいでしょ!」
話に混ざりたい、、が特に話すことがないしなぁ…。
女子トークって、、混ざりづらいなぁ…。




