第7話:幼なじみの消失 シーン1:再演される放課後
放課後の教室。
淡い橙色の光が差し込み、黒板に反射する。
カーテンがゆっくりと揺れ、時計の針が――“カチリ”と音を立てて止まった。
その音で、リリアは目を覚ました。
見慣れた教室。
差し込む夕陽の角度、机の位置、外を飛ぶ鳥の影――
すべてが、まるで既視感の映像のように一致していた。
リリア(心中):「……また、同じ午後。
だけど、この空気……少し違う。」
視線を上げると、窓際にユウが立っていた。
逆光に照らされ、彼の笑顔がまぶしく映る。
――それは、何度も見たはずの笑顔。
だが、その輪郭の端が、わずかに“ノイズ”を帯びていた。
光がゆらめくたび、ユウの肩や髪が、データの欠片のようにちらつく。
ユウ:「おかえり、リリア。今日も、ちゃんと笑えてるか?」
穏やかな声。
けれど、少しだけ機械的に響く。
その違和感が、リリアの胸を刺した。
リリア:「ユウ……あなた、また……“消えかけてる”の?」
問いかけた瞬間、教室の空気がピクリと震えた。
窓の外の夕陽がノイズの波を走らせ、風が止まる。
ユウは何も言わず、ただ優しく微笑んだ。
その笑みが、今にも壊れてしまいそうで――
リリアの胸が強く締めつけられた。
BGM: “Afterglow Memory”
静かなピアノの旋律に、かすかな電子ノイズが混じる。
まるで、思い出そのものが再生されているかのように。




