シーン4:断罪の瞬間
桜吹雪が、まるで光の粒子のように凍りつく。
壇上のリリアを中心に、白い光が渦を巻いた。
アレン:「ごめん、リリア……僕は王子として、君を裁く。」
その声は震えていた。
決して冷たくも、怒ってもいない。
ただ――哀しみだけが滲んでいた。
リリアの身体を縛る光が強く輝き、
やがて――その輪郭ごと、世界の白光に飲み込まれる。
群衆が叫ぶ。
しかしその声も、データのノイズにかき消されていく。
音が、意味を失う。
リリア(壇上):「……アレン……」
その唇の動きだけが、静止した映像のように残った。
《#Judgment_Complete》
《#Loop_Continue=True》
観測リリアの視界にノイズが走る。
空が割れ、桜がフラッシュバックのように逆回転を始めた。
彼女の手が、透けていく。
まるで“存在”そのものが、次のループへ転送されるかのように。
リリア(残響):「アレン……あなたの涙で、世界は始まったのね。」
白光の中、その声だけがゆっくりと広場に反響する。
誰もいない、誰も覚えていない世界に、静かに刻まれるように。
そして最後の一滴の涙が地面に落ちた瞬間――
世界は、まるで息をするようにリセットされた。
音も、色も、記憶も、すべてが――再起動の白に飲まれていった。




