↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
断罪令嬢、現代に転生す 〜恋愛フラグをへし折るJKライフ〜  悪役令嬢は二度と王子に騙されない!  作者: 南蛇井


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
55/113

シーン3:観測者としてのリリア

空中に浮かぶ“観測リリア”が、思わず叫んだ。

壇上で泣く“もう一人の自分”を見ていられなかった。


リリア:「やめて……! もう知ってる、この結末は悲しいだけ!」


声は確かに発せられたはずだった。

けれど、広場には届かない。

まるで音そのものが拒絶されるかのように、空間が震えた。


《System:干渉検知》

《Observer_002 Access: Denied》


文字が赤く点滅し、世界のフレームが一瞬止まる。

アレンの涙が空中で静止し、桜の花びらも風の中で固まった。

時間が――完全にフリーズした。


リリアは息を呑み、手を伸ばす。

壇上の“もう一人の自分”へ。

けれど、その指先は空を切る。

光が砕けて消えるだけ。


リリア(心中):「届かない……。私はもう、“この世界の住人”じゃない……。」


その瞬間、彼女の掌に一枚の花びらが降りた。

それは、逆再生している。

散りながら咲こうとする、ありえない動き。


リリアはその微かな光を見つめる。

痛いほど美しく、そして儚い。


リリア:「……咲くために、散っていくのね。」


世界は静止したまま、彼女の心だけが震えていた。

その震えこそが、“観測者”でありながら“当事者”である証。


桜の花びらが、彼女の手のひらでゆっくりと消えていく。

やがて画面が白く反転し、断罪の鐘の残響だけが響いた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。