↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
断罪令嬢、現代に転生す 〜恋愛フラグをへし折るJKライフ〜  悪役令嬢は二度と王子に騙されない!  作者: 南蛇井


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
54/113

シーン2:王子アレンの涙

桜の花びらがひとひら、王子の肩に落ちた。

彼はゆっくりと壇上へと歩み出る。

その足取りは、儀式のように静かで、痛々しいほどに優しかった。


アレン:「僕は……信じたかったのに。」


リリアの胸が締めつけられる。

彼の声は、あの日とまったく同じ――けれど、今は“外側”からその痛みが見えてしまう。


アレン:「君が微笑むだけで、世界が輝くと……そう思ってたんだ。」


彼の瞳には、まだ温もりがあった。

その奥に、誰かを想う“本当の恋”が残っていた。

しかしそれすら、この世界では罪とされる。


リリアは何もできなかった。

腕を縛る光の鎖が、まるで時間そのもののように冷たく硬い。

目の前に浮かぶウィンドウが、淡く点滅する。


《選択肢》

 ①「謝る」

 ②「逃げる」

 ③「沈黙する」


けれど、その全てが灰色に沈んでいた。

どの道も選べない。

まるで、結末すら“固定されたシナリオ”の一部であるかのように。


 《#Choice_Locked》

 《#Judgment_Sequence: Start》


桜の花びらが風に散り、音が消えた。

鐘も止まり、群衆の声も凍りつく。


残ったのは――風の音だけ。


リリア(心中):「……もう、何も選べないのね。」


アレンがゆっくりと顔を上げる。

頬を伝う涙が光に溶けて、空へ消えていった。


アレン:「リリアーナ……どうして、笑ってくれなかったんだ。」


その一言が、すべての世界を貫いた。

桜が静かに逆光の中で散り、リリアの視界が白く弾ける。


そして、彼女の中に微かなノイズが走った。

――“この涙で、世界は再び始まる。”

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。