第4話 自由人の舞台 シーン4:真実の仮面 ― 「記憶保持者」
屋上に、電子の風が吹き抜けた。
見えないホログラムの粒子が舞い、レオの足元を淡く照らす。
フェンスの影が波のように揺れ、現実と虚構の境界が曖昧になっていく。
光の線が彼の足元に走った。
世界のコードが“舞台の幕”を開くように展開する。
《Memory_Restore:Partial》
《Amarie_Data:Linked》
レオの声が、静かに空間に響いた。
レオ:「次の幕が、君の本音を暴くよ。」
「この世界で“恋を壊す役”を演じ続ける君の――真実の台詞を、聞かせてくれ。」
リリアの瞳がわずかに揺れる。
その言葉は、どんなコードよりも深く胸を突いた。
リリア:「……私は、ただ……断罪を防ぎたくて……」
彼女の言葉を遮るように、レオは微笑んだ。
穏やかで、どこか別れを予感させる笑み。
次の瞬間――彼の身体がノイズに包まれる。
輪郭が崩れ、舞台の照明のような光が彼を呑み込んでいく。
レオ:「……幕が下りる。でも、終わりじゃないさ。」
「俺たちの物語は、まだ“続いてる”んだろ?」
その声を最後に、レオの姿は完全に消えた。
残されたのは、床に転がる白い仮面。
リリアはゆっくりとそれを拾い上げる。
指先でなぞると、仮面の裏に刻まれた刻印が浮かび上がった。
《AMARIE_CORE_05》
風が再び吹き抜け、屋上のカーテンが舞う。
空は、完全に白く――まるでリセットされた画面のように塗り替えられていた。
リリア(モノローグ):
「……演じることも、壊すことも、全部……誰かのための“嘘”だったの?」
――フェードアウト。
エンディング演出
BGM: ピアノの旋律に、静かなオルゴールの音が溶けていく。
映像演出: 白い画面に、淡く浮かぶレオの台詞。
「恋も芝居も、心を動かすための嘘だ。
でも、君の涙だけは――台本にない。」
音楽が途切れ、画面が完全な白へ。
やがて、次章のプロローグを示すノイズが点滅する。
《Fragment_Detected:AMARIE_CORE_06》
《ループ再構成まで:42h》




