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幼馴染に憧れる人は多いけど、実際はそんなにいいものじゃない

「あの時はカッコよかったのにねぇ~。どうしてこうなったか・・・」

 この女は本人を前にしてなんと失礼なことを。

「今でもカッコいいぞ!」

「はぁ・・・ホントどうしてこうなったんだろう・・・?」

 あのぉ~・・・無視はやめていただけると嬉しいんですが。

「お前はもう少し言葉を選ぶべきだな。」

「だって事実だもん。」

 茉莉奈はぺロっと舌を出してイタズラに笑う。やばっ。可愛い・・・・・

「まぁ、でも・・・今日はちょっとカッコよかったかも・・・」

 うまく聞き取れなかったな。

「ん?何か言ったか?スマンもう一回言ってくれ。」

「いや!聞いてなかったのが悪いんでしょ!」

 なぜか全力で否定された。

「お前、顔、真っ赤だぞ。」

 まるでリンゴのように真っ赤な顔を両手で隠すと。

「別になんでもないわよ!」

 なんだ?これが最近はやりのツンデレ、いやデレツンか!?

「いやぁ~・・・ご馳走様です。」

「アンタ何言ってんの?」

 茉莉奈から変な目で見られる。しまった!心の声が。

「気にするな。気にしたら負けだ。」

「なにそれ?」

 茉莉奈は完全に呆れていた。

「そ、それよりさぁ、なんでお前、今日は見に来てたんだ?」

 茉莉奈は普段争いごととかが嫌いだから絶対に来ないと思ってたんだがな。

「別に、友達に誘われて仕方なくよ。」

「そっ・・・か。」

 たぶん、それは嘘だ。

 茉莉奈は昔から何があってもそういう系のイベントは行かないやつだった。

 昔、友達が茉莉奈をプロレスに誘っていたが、「私、そういうの嫌いだから」と断っていたのを俺は覚えている。

「なんだぁ~。俺のことを応援しに来てくれたんだと思ったのに。」

 それには触れないことにしておいた。

「そんなわけないでしょ。アンタ応援するくらいなら、図書室で本を読んでるほうがよっぽどマシよ。」

 おいおい冗談きついぜぇ~。

 俺は茉莉奈の言葉に若干ショックを受けつつも、

「まぁ、でも俺は嬉しかったぜ。すごく。」

「いきなり何言ってんのよ。」

 茉莉奈の顔がまた赤くなる。

「いや、ホントだし。お前の心配そうな顔みてたら、負けてらんなくなってな。お前がいなかったら俺は負けてたかもしれない。」

「!!なっ、ちょ、やめてよ。そんなこと・・・」

 茉莉奈は顔を真っ赤にしたまま俯いている。

「はは、照れんなって。マジで感謝してるんだからよ。ありがとな茉莉奈。」

 俺は茉莉奈の頭を軽く撫でる。

「もぅ!やめてよね。子供みたいに!」

 残念ながら手を跳ね除けられてしまった。ってか怒ってる茉莉奈も可愛いなぁ・・・。

「はぁ、可愛いなぁ、もぅ。」

「!!!」

 茉莉奈の顔が最大に赤くなる。また心の声がぁ~。

「いや、違うんだ!その今のは心の声で・・・えっと・・・その・・・・。」

 言い訳が思いつかなかった。

「・・・・・・」

 茉莉奈は黙ったままだった。

「・・・・・・」

 俺も無言になってしまう。

 二人の間に若干の気まずい空気。

「・・・・ねぇ。今のホント?」

 この空気を打破したのは茉莉奈だった。

「へっ?なにが?」

「だからっ!さっき可愛いって言ったの!」

 あぁ~アレね・・・って、え?

「いや、だから、さっきのは心の声で・・・」

「私が聞いてるのはそんなどうでもいいことじゃなくて、アンタは私を可愛いと思ってんのかどうかを聞いてんの!」

 茉莉奈の顔は赤いままだった。

「えっと・・・まぁ・・・本当・・・だけど・・・。」

 顔が熱い。たぶん俺の顔も真っ赤だろう。

「ホント!?ホントだよね!?嘘じゃないよね!?」

 茉莉奈はなぜかすごく嬉しそうだ。可愛いって言われただけでそこまで嬉しいものなのか?

「あ、あぁ。」

 あまりの必死さに俺の返事は弱くなる。

「はぁ~・・・可愛いって言われた。」

 また聞き取れなかったな。どうせ聞いても答えてくれないんだろうから、変には追求しない。

 茉莉奈が変に浮かれていると、

 ガラガラ

 保健室のドアを開く音。乙藤先生が戻ってきたみたいだ。

「お~い。そろそろいいだろ・・・って、なんだ?このピンクオーラは?」

 先生は茉莉奈から発せられるピンクオーラに退いていた。

「櫛神。お前、新井に変なことしたんじゃないか?」

 ニヤニヤしながら先生は俺に聞いてくる。この人はこういうが大好物なんだろうな。

「別になにもしてませんよ。」

 俺は軽く流す。 

「ふぅ~ん・・・まっ、別にいいけど。」

 先生はまだニヤニヤしている。

「さっ、とりあえず俺はもぅ大丈夫なんで。帰ります。」

 茉莉奈もこれ以上放っておくと暴走しそうだからな。

「ほら、茉莉奈。帰るぞ。」

 俺はまだふわふわしている茉莉奈を引っ張って、保健室から出て行こうとしたのだが、

「お前、帰るって・・・どこに帰るんだ?」

 ・・・・・・・・

「あっ。」

 そう、俺はこのとき完全に忘れていた。

 この学校に俺の部屋がないことを。

「あぁーー!忘れてた!」

 そういえば俺は今日からここの生徒なんだから部屋がないのも当然だった。

「どうすんだ?ここはお前意外男子はいないからなぁ~。」

 先生は言い方がなぜか他人事に聞こえる。

「あぁ、なら私の部屋に来ればいいじゃん。」

 いつの間にやら正気に戻っていた茉莉奈が「今日、晩御飯食べていきなよ」くらいの感覚で言っていた。

「いやいや、それはさすがに・・・ねぇ?」

 俺は先生に共感を求めるが、

「いいじゃないかっ!私が学園長に話しつけとくよ。」

 しまった。先生はこの手の話題が大好きだった。

「ちょ、先生まで。」

 先生はめちゃくちゃニヤニヤしていた。なぜ茉莉奈にバレないのか不思議だ。

「じゃあ決定ね。さっ!帰るわよ。」

 俺の同意も関係なしに俺はずるずると茉莉奈の部屋に引きずられて行った。いつの間にやら攻守が逆転している。

「ちょっと待て!俺はまだ良いとは言ってないぃ~~。」

 俺は抵抗する間もなく連行された。

 後ろからの先生の「お幸せにぃ~」の声が異様に腹が立った。

 かくして俺の学園生活一日目は幕を閉じたのだ。・・・が、この後、茉莉奈にさんざん、こき使われることを俺はまだ知る由もない。

またまたup遅れてすいません(汗

最近どうもアイデアがぁ~(涙

ともかく、これからも頑張っていきます^^


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