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もふもふと楽しむ無人島のんびり開拓ライフ ~VRMMOでぼっちを満喫するはずが、全プレイヤーに注目されているみたいです~(旧題:Iris Revolution Online)  作者: 紀美野ねこ
興禍同心

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第633話 離島互助会実務者会議

 周囲を警戒してくれる狼たちとそのオーナーさん、さらに遠巻きについてくる観客(?)の人たちを引き連れて、教会へと到着。

 ナットとポリー(いいんちょ)、ノームのモグ君の姿が見えた。


「おう!」


「おう」


 リアルと変わらない挨拶を交わし、リゲルから降りる。

 シャルに手綱を預けて、ナットたちの前まで。


「こっちは『白銀の館』で渉外担当をしてるポリーさんな」


「初めまして。ショウです」


「ポリーです。よろしくお願いします」


 わざとらしいやり取りをしてから、こっちのパーティに加わってもらう。


『ポリーさん』


「ミオンさん」


 ミオンから声がかかって、にっこりなポリー。

 いるのは知ってただろうけど、ちょっと演技がバレかけてるのを、


「じゃ、行くか」


「そうだな」


 とナットが引き戻してくれた。

 教会での礼拝はまた後でってことで、先に古代遺跡、採掘施設の入口へと向かう。

 理由は簡単でマスターシェフさん、そして、アズールさんと合流したいから。


「あ、そうだ。トゥルー、ガジュ、モグ君も」


「キュ〜♪」「ジュ〜♪」


「ググ!?」


 俺だけリゲルに乗ってるのは体裁が悪いので、リゲルには3人に乗ってもらう。手綱はシャルに任せておけば安心だし。

 その様子を見た人たちから歓声が上がってるけど……


「そういや……見ないけど?」


「ん?」


「セスちゃんとマリーさんなら、もう迷いの森の方へいったわよ。ベルさんやシーズンさん、レオナさんも一緒にね」


 小声で教えてくれるポリー。それなら鉢合わせることもないか。


「ところで、今日これって交通整理してくれてるって聞いたんだけど、マジで?」


「おう。マスターシェフさんの知り合いがやってくれてるらしいぜ。つっても、強制してるわけじゃなくて協力お願いしますってやつだ」


「そこまでしてくれてるのか……」


 それもお礼を言わないとだよな。

 そんなことを話しつつ、アームラの林を抜けてコテージ通りを進む。


「そろそろアズールさんに連絡するよ」


「おう」


 アズールさんは死霊都市の方で待ってくれてて、俺の到着に合わせて来てくれることになっている。


「アズールさん。そろそろ着きます」


『おっけー。今行くねー、着いた!』


 はやっ! 転移魔法陣の前で待ってた?

 もう待ってるのをナットに伝え、採掘施設の入口へと急ぐ。


「あ! ショウ君!」


 飛び上がって手を振っているアズールさんと、その隣にはゲイラさんたち竜人族が数人。

 俺が会議してる間、トゥルーやガジュたちを見守っててもらうようお願いしたからだけど、まさかゲイラさんまでくるとは……


「お待たせしました」


「久しぶりにお休みもらえたから、急いで来ちゃったよ。ごめんねー」


 そう笑うアズールさんにゲイラさんが苦笑い……

 あと、お休みって言ってるけど、今からの会議には同席してもらう予定なんだよな。


「ショウ。マスターシェフさんだ」


「あっ、すいません。挨拶してきます」


「いいよいいよー」


 アズールさんに断ってから、ナットにマスターシェフさんを紹介してもらう。

 初めて会うわけだけど背がすごく高い! 190近くある?

 コック服のイメージがあったんだけど、ちょっと貴族っぽいお洒落な服を着ている。


「やあ、会えて光栄だよ!」


「こちらこそ」


 両手でガッチリと握手。で、まずは聞いておかないとなのが、


「持ってきた食材があるんですけど、食事会ってどこでやるんでしょう?」


「うちでコテージを借りてるんだ。今日はどこも料理を出す予定だから、食べ歩きロードになる感じかな」


「なるほど」


 あとで俺が料理する場所を紹介してくれるとのこと。

 会議が終わったら、案内してくれるそうなので、その時はナットにも手伝ってもらおう。


「じゃ、さくっと会議を終わらせようか。アズール様もお願いします」


「はい」「おっけー」


 場所は採掘施設、地上7階の研究室の一室。

 他のメンバーはもう来てて、俺を待ってるとのこと。

 えーっと、うん、時間通りだよな……


 ………

 ……

 …


「えーっと、ショウ君もラムネさんもそれでいいの?」


 そう申し訳なさそうに言うのはサバナさん。

 俺もラムネさんも出せるものは全部出して、その代わりハクの籾がもらえればそれでって話。


「ええ、全然それでいいですよ」


「うちも同じくですにゃ」


 俺に続くのはラムネさんの国、シトロン王国の宰相をやっているカシスさんっていう女性。

 喋り方がなんか、まあ、うん、なんだけど、シトロン王国も同じでチシャ(レタス)、グラブラン(ハクサイ)、ブロッコリーといった野菜を種苗で出してくれると。


「ハクにはそれぐらいの価値があるし、今、この互助会に参加しようか迷っている人たちにメリットを伝えられるからね」


 そうフォローしてくれるマスターシェフさん。

 さらに『白銀の館』から立会人として来てくれているユキさんが、


「妖精が作物を育てると料理に補正がつく話は有名だと思うけど、実は妖精によって品種も変わるんじゃないかって話があるの」


「え?」「にゃ!?」


 との情報が。同じキノコでも、ノームが育てることで名前が変わり、大きさや美味しさ、さらにステータス補正がつく別品種になることがあるとのこと。

 もちろん、育ててる地域が違うことによる差もあるんだろうけど。


「できるだけ色々なパターンで作物を育てて欲しいね」


「ですね」


 そんなわけで、基本的には作物のやり取りを。

 金属に関してはうちだけが特殊なので、本土プレイヤーのやっかみも考えて、必要最低限をってことになった。

 さて、サバナさんの島の古代遺跡の魔晶石を返さないとなんだけど、どうしたものかなあ……


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