嵐の前
これ、大丈夫かな?
書いてて思うけど大丈夫かな?着地点がみえないんだけど。
それは一人の暴走から始まった。
エルモア学園が・・いや、アウロラが誇る聖騎士フォンの暴走
それはアウロラ全体を巻き込む大きな渦となって小規模だが大きな戦いの引き金になる。
【第一次たて笛戦争】
開幕の狼煙は今上がろうとしていた。
・・・
ドゴォッツ―――
まだ陽が昇るかどうかという早朝にエルモア学園の兵舎から大きな音がした。
まるで壁がなにか大きな力で壊されたかのような音だ。
その音に不安を覚えたエルモア学園に住み込みで働いている用務員のジョエンは日課である草刈りを途中で止めて兵舎の様子を見に行く事にした。
そこで見たのは破壊された壁と倒れる兵士そして
「フォン・・さん?」
いつもの温和な雰囲気を全く感じない、そこにいるだけで震えてしまうような迫力を纏った聖騎士の姿だった。
フォンは何も言わない。いや、何かを言っているようだったが、声が小さく、そして早口の為聞き取れない。
「―――たて笛ぇ・・」
フォンはそう言い残して風のように消えて行った。
フォンが消えたその日、アウロラに住むレベルの高いプレイヤー達の多くも姿を消した。
全てのプレイヤーに共通しているのはいつもと様子が違っていて、たて笛と呟いていた事だけだ。
勿論レベルが高いプレイヤーだけでなく、中堅プレイヤーも少なくない数が何処かに行ってしまったようだった。
アウロラにかつてないほどの静けさが訪れ、これから何かが起こる予感が町全体を包み込む。
3日後、一つの事件が起こる。
ラングの脱獄である。いや、脱獄というのは少し違う。
誘拐というべきだろうか?
ラングが捕まっている牢屋にフォンを含む数名のプレイヤーが襲撃を掛け、ラングを連れ去ったらしいのだ。
その際はケガ人も殆どなかった為、そこまでの騒ぎにはならなかったが(これは元々ラングが凶悪犯でなかったからでもある)聖騎士であり人格者として知られるフォンの行動に不安を覚えるものは少なくなかった。




