通路の先
ドンドンパフパフ―!80話です。
文章の練習で始めたこの小説、少しは成長したんだろうか。
ゴブリン達はご丁寧にも大岩を戻して行ってくれやがったので、通路が塞がれてしまった。
正直な話、こんなの俺とリンだけじゃあ動かせそうもない。
まぁ、動かせないなら大岩をよじ登って向こうに行けばいいんだけどさ。
大岩はゴツゴツしていて登りやすい。それでも直径5m位ある大岩を乗り越えるのは少し苦労した。特に降りるときが怖くて仕方なかった。
やっとの思いで降りて、細い道を置くに進む。
道は分岐なんかはなく、一本道だ。
奥まで歩いていくと、急に開けた場所に出た。
どうやらここが最奥のようだ。
広く開けた先には見上げるほど大きな澄んだ青色の鉱石の塊がある。
それは純度の高いミスリルのようで、ゴブリン達の宝といわれても納得ができるものだった。
ミスリルは希少な鉱石な分、価値も高い。
その頑丈さや軽さのせいか、武具以外の高級な道具の素材にも使われるミスリルは、今の俺じゃあ手が出ない代物だ。
この広場にはこのミスリル以外なにもないみたいだが、それでもこれが充分過ぎるほどの宝である事には間違いはなかった。
そんな俺の興奮とは逆にリンの顔は青ざめてガクガクと震えていた。
「ガ、ガンツさん・・早く逃げましょ?」
「え?けどゴブリン達はしばらく来ないだろうし、もう少しゆっくりしていても・・・」
そんな俺の言葉にリンは信じられないといった顔をする。
もしかしたらこの広場の何処かに監視者でもいるんだろうか?
俺は周りを見渡すがこれといってゴブリンの影はない。
「こんなお宝、滅多に見れないしさ、もうちょい眺めてもいいじゃないか。」
「お宝!?何言っているんですか?」
なんだろう?なんか話しがかみ合わない。
俺は何か勘違いをしているのか?
「あれは【ミスリルドラゴン】ですよ?この世界で最硬の硬さを誇る魔龍です!死んじゃいます。早く逃げましょうよ!」
リンの言葉を聞いて俺はもう一度お宝のミスリルの山をみてゾッとする。
たしかに【あれ】はドラゴンだ。
急に冷や汗がでる。心臓の鼓動が早くなる。
足が震える。頭が混乱する。
理解したくなかった。あれがドラゴンだと。
お宝だと思ったままここを去りたかった。でも、でももう遅い。
俺は気付いてしまった。
リンは最初に見た瞬間、あれがドラゴンだと認識してしまったんだろう。
だからこんなに顔が青いんだ。
「ゴメン。早く行こう。」
「・・・はい。」
俺とリンはドラゴンを刺激しないようにソッと逃げ出した。




