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死んでから冒険  作者: トカゲ
アウロラ滞在編
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36/92

サン

新キャラです。


男の娘です。

「いやぁー、助かりました。」


あれから数発の攻撃でワイルドボアを倒す事ができた。

最初の頃はあんなに苦労したのに・・・

レベル差もあるが、やはりスキルの使用が大きいようだ。

【腕力上昇】と【疾風】パネェっす。


襲われていた男の名前はサン、聞くとまだ18歳という若さでこちらに来たらしい。

なんでも15歳でガンが発覚し、その頃には病状もかなり進行していたらしく、今の医学でも治す事ができなかったようだ。

向こうに親がいる為、しばらくは好きに生きても大丈夫らしく、どうせなら憧れの剣と魔法の世界で冒険したいとここを選んだらしい。


こちらの体は向こうの身体データを元に作られるため、サンの体は驚くほどに白く細い。(それでも少しはデータを弄る事ができるので病的な白さや細さではないが)

向こうでは髪も長い投薬のせいで全て抜け落ちていたらしい。

そのせいか長い髪に憧れがあるようで、こっちでは腰の辺りまで真っ直ぐに金色の髪が伸びている。


あと、こう言っては失礼かもしれないがサンは背が小さい。

大体155㎝位だろうか?顔も何と言うか・・うん、幼さが残っている。


そう、サンはパッと見た感じ、少女に見えるのだ。しかも儚げな美少女に見えるのだ。

俺は最初の叫び声で男と分かったが、それでも最初に見た姿が後ろ姿でなく、顔が見える正面からだったら、ちょっと声の低い少女と思えてしまうほどだ。


もしかしたら女なんじゃないか?と思い失礼と思いながらも確認したから、サンが男だと言う事は間違いない。


こ、これが男の娘ってやつか!!


その事実に俺は戦慄していた。これは凄い。

聞いた話だと、サンは見ただけで心配されるのが嫌でガリガリの姿を普通に見える程度にまで弄った以外は髪を伸ばした事とその髪を金色に染めた以外弄っていないらしい。


おいおい、リアル男の娘だぜ?これ狙ってやってないんだぜ?


「あ、あのー、どうしたんです?」


おいおい、小首を傾げちゃってるぜ?俺、そっち方面じゃないけどムラムラしちゃうぜ?

いやいや、待つんだ、待つんだ俺!相手は男じゃないか!

そう、深呼吸して・・・うん、大丈夫、問題ない。


「いや、なんでもない。ここだけじゃないけど夕方から強いモンスターも出たりするから慣れないうちは朝方からこれ位の時間までで狩りは切り上げたほうが良いよ。」

「そ、そうなんですか。ここはスライムしかいなかったので安心してしまっていて・・・」

「まぁ、ここでは死んでも生き返る事がでいるから少しは冒険しても良いかもしれないけど、痛いのは嫌でしょ?」


取りあえず安全な町まで一緒に帰る事になった。

サンは今日ここに来たばかりらしい。

取りあえず初心者装備を買ってスライムを殴って戦闘に慣れようとしていたんだそうだ。


「うーん、親が彼岸にいるって事は金はそれなりにあるんだろ?」

「あ、はい。でもお金は最低限しか貰わない事にしてるのでそんなにはないです。」


どうやら食費(この世界に存在する為に必要な金額)と小遣い程度しか貰っていないらしい。

親がケチとかじゃなくそれが限界なんだそうだ。サンが向こうにいた時の入院費のせいでかなり切羽詰まった状態らしい。


「あぁ、だから初心者装備なわけか。」

「はい。露店の装備にはとても手が出せません。」

「そうか・・うーん、嫌じゃ無ければだけど、俺の知り合いの鍛冶屋を紹介しようか?少しは安くしてくれるかもしれない。」


俺はサンをグランさんに紹介する事にした。

なんとなく放っておけなくなったのだ。せめて装備くらいは何とかしてやりたい。

レベルは・・俺も底辺なので手伝えるか分からないが。


「良いんですか?お願いします、是非に!」


この子、すっげー期待してるっぽい。めっさ目が輝いてる。

こりゃあグランさんが安くて良い装備を売ってくれるように祈るしかないな・・・




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