表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
  作者: ひじきとコロッケ
2126年4月22日
84/100

17時(4)

 頭が四つ、腕が五本以上、足が三本で尻尾が二本?翼のような物も見えたか?んで、腕の形、足の形はもう色々。こっちの腕はオークのそれで、こっちはオーガ?あとは腕というよりオオカミ型魔物の前足だな。足に関してはどう見てもミノタウロスの足が一本に、ライオンの足?キメラだろうか?頭はオークの頭とオオカミの頭、さらにゴブリンの頭が贅沢にも三個ついていた。


『魔物が融合しているのか』

『いえ、逆ではないかと思います』

『逆?』

『このダンジョンはできたばかりで成長中です。つまり広がっているんです』

『うむ……ああ、そうか。ぎゅっと押しつぶしていたような状態が広がっている最中。だからあれを放っておくとそのうちゴブリンやらオークやらに分離していく』

『はい。おそらくそうだろうというのが解析結果です』


 そんなやりとりをしながらもモニカは思う。ぶっちゃけ斬り捨てるだけなのだから融合してようが分離している最中だろうが関係はない、と。


『はっ!』


 気合いと共によくわからない形になっているモンスターを粉砕し終えると再びウィルが移動を開始する。が、


『おっと!』

『な、何だ?!』


 進もうとした先がいきなり壁に変化し、ウィルが急停止し、モニカがつんのめる。


『コレはなかなか面倒です……こちらに進みます』

『まかせる』


 この異様な空間内ではモニカが気配を探っても王子たちの大まかな位置がかろうじてわかる程度。当たりをつけて移動するにしても曖昧すぎてあてにしていいかどうかという状況に加えて、いきなり目の前の通路が壁に変わるなどという異常現象が起きてしまうのでは、移動は全部ウィルに任せるよりほかない。


『前方より魔物が接近。数は二』

『よし、まか……うわっと!』


 武器を構えようとした目の前に壁が出現し、その壁にモンスターが飲み込まれて消えていった。


『なあ、ウィル……これ、あの王子(バカ)どもはとっくに壁に飲み込まれてるんじゃないか?』

『あれで、悪運だけは強いようですな。まだ王子は無事です』

『なんとまあ……行こう』

『はい』

『ゆっくり行けば全員……』

『聞かなかったことにしておきます』


 そのまますいすいと五分ほど進むと、声……いや、怒号が聞こえてきた。


『呆れたものです。こんな状況で協力し合うのではなく、罵り合っているとは』

『それがあの国の実態ということだ。つくづく、あんな国に仕えていたことが恥ずかしいよ』


 ウィルとぼやきながらモニカは声の方角へ進んでいく。「全員死んでました」と実里に報告するいい方法がないかと考えながら。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ