望月さんファイト!!の話
クラスメイトに話ができる人がいない……。
ハーフの美人、塚本さんは今年も同じクラスになれたけど、席が遠すぎる。
私の前の席の女の子は可愛くて優しそうだけど、私の後ろの後ろの席の子にばかり話しかけている。盗み聞きする限り、元々の友達ではないようだ。なぜ私に話しかけない!
最初の一週間は、同じ図書委員会のひさきちゃんと松美ちゃんと一緒に居たけれど、彼女たちはクラスに友達を見つけて、そうそうに私に見切りをつけた。
塚本さんに泣きべそを掻きながら相談。
彼女はめんどくさがりながらもアドバイスをくれた。
「自分は一年に一回くらい仲良くする友達が変わるんだなー、って思っていればいいよ」
そう言う塚本さんはぼっちだけど……。
でも彼女の言う通りだ。うむうむ。
今はお弁当一人で辛いけれども、クラスメイトにちゃんと友達を作ろう!!
***
「お、おはよう!」
私は意を決して前の席の女子とその友達に話しかけた。
「あー! おはよう、コウミちゃん!」前の席の女子にこにこ。名前は確か、真鍋美波だっけ。
「おはようございます」その友達、おどおど。和気ふぶきって名前だった気がする。
「なんの話をしているの?」ちょっとぎこちないながらも私は尋ねてみる。
「小学生の時に読んだ本の話」
こんな話でね、と意外にも真鍋さんは私を受け入れてくれた。
これがスタートだった。
***
一か月後。
真鍋美波ちゃんは成績がよく、ほんわかした可愛らしい女の子だ。彼女も去年の夏休みに補習に来ていて私と話したらしい。よく覚えていないが。
彼女とは主に将来のことや勉強の話をする。
和気ふぶきちゃんは、ちょっとネガティブだけど芯の強い優しい女の子だ。
彼女とはよく人間関係というか、価値観、人生観のお話をする。
三人でお茶したり、片方と放課後寄り道したり、そうかと思えばまた三人で休日に遊んだりと楽しく過ごしている。
あの時勇気を出して話しかけてよかったなあ。
塚本さんさまさまだ。
次回は塚本さんの話をしようと思う。




