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配当錬金の設計士 ―利回りで世界を再構築する男―  作者: Tone
第九章:速さの設計

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第三十五話:傾く街道

七日が十日になり、

事故はまだ起きていない。


新商会の倉庫は忙しい。

だが混乱はない。


人員は多く、

交代は滑らかだ。


「効率は正義だ」


誰かが言う。


反論は出ない。


数字が出ているからだ。


――新商会:利益上昇

――事故:ゼロ(十日間)

――遅延:最小


北側でも、変化が出た。


「余白を一割削る」


管理人が決めた。


東側はすでに混合型だ。


南側第三。


若者は帳簿を見つめている。


依頼は減っている。


急ぎはほとんど流れた。


「二割にします」


静かに言った。


俺は何も言わない。


余白三割。

二割へ。


強くしすぎない。

だが、遅れすぎない。


火がわずかに強まる。


若者は息を整える。


「全部は削りません」


「なぜ」


「怖いからです」


正直だ。


午後、急ぎが入る。


「受けます」


迷いは少ない。


夜。


――南側第三:余白二割

――急ぎ受理:一件

――利益:回復傾向

――事故:なし


若者が火を見る。


「悪くない」


その言葉に、迷いは混じっていない。


速さは、気持ちがいい。


数字が伸びる。

使いが笑う。

評価も上がるかもしれない。


街道は速くなっている。


全体の回転が上がる。


北側も、

東側も、

新商会も。


余白は削られ、

確率が信じられている。


夜、若者が言う。


「これでいいんじゃないですか」


少し考える。


「続けばな」


「続かなければ?」


「崩れる」


だが今は続いている。


それが一番、厄介だ。


火は揺れていない。


だが、

熱は上がっている。


遠くで雷が鳴る。


まだ遠い。


空気は、変わり始めている。

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