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百鬼徒然  作者: 葛葉龍玄


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自己象幻視──ドッペルゲンガー──

 街中でふと、自分にソックリな人を見たことがあるだろうか。

「世の中には自分と似た人が3人いる」とも言われている。

 が、それとはまた違う話だ。


 高校の頃の友人が、入院したと聞いてお見舞いに行った事がある。

 その友人は全く悪い所など見当たらず、何故か衰弱していった。

 僕がお見舞いに行った時も、少し太めだった彼はガリガリに痩せ細っていた。

 一体彼になにがあったのだろうか。

 彼は、怪異の事をよく知る僕にだけ話してくれた。

「自分に会った」と。

 それはそっくりとかそういうレベルの話しではなく、友人は一目見た瞬間に理解したという。

 あぁ、こいつは俺自身なんだ、と。

 それから3日後、彼は亡くなった。

 死因は衰弱死。

 彼は、自分自身によって殺されたのだ。

 ドッペルゲンガー。

 見た者は死んでしまうと言われる、もう一人の自分。


 祖父曰く。

 人間の魂は魂魄とも言って魂と魄の二つから成り立っている。

 魂は精神を支え、魄は肉体を支える。

 どちらも欠けちゃならねぇもんだ。

 もし、それが片方でもなくなったら、そいつは生きながらすでに死んでるのさ。


 そして人の死後、魂は天へ昇り、魄は地に帰るという。

 この時、魂は神へ転じ、魄は鬼と変じる。

 友人は魂魄から魄が抜け落ち、抜け落ちた魄は鬼となって友人を連れに来たのだ。

 永遠の地獄へと。

 魂魄二つの気が散ると、その魂魄は輪廻転生する事なくあの世を彷徨うことになる。

 鬼が帰る所は地獄である。

 彼は転生する事なく永遠に地獄に囚われなくてはならないのだ。


 僕にも、何故体から魂魄が離れ、さらに魂と魄に分かれるのかはわからない。

 身体を強打した時。臨死体験をした時。眠っている時。病気にかかった時。

 注意した方がいいだろう。

 もう一人の自分。

 それに出会った時、すでにあなたは生きながらにして死んでいるのだから。

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