表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
義戦之武  作者: 昇龍翁
43/46

【第四十二章】

【第四十二章】

 虎牢関を落とした日の深夜。主力部隊が出払った隙を狙い、堅牢閉城明けの陽阿で門神を務める2将の城が、関内抵抗軍に落とされた。

「鬼の居ぬ間に、か。調子に乗りおって。」

「遊びたいなら遊んであげましょうか。」

「うむ。明日の午前には、救出可能な状態になる。目にものを見せてやろう。」


 翌日。並ぶ2つの門神を30分も時間差をつけて捕虜にしたことを、関内抵抗軍は後悔することになる。

 一睡し、兵を回復した戦勝祈願の諸将は、陽阿にある各自の幕舎に部隊を派遣した。

「では皆の者。まずは北の城から救出するぞ。」

 号令一下、あっという間に一つ目の城を取りもどす。

「30分後、南の城を取りもどす。」

 命令に一切の淀みや躊躇がない。間違いなく取れるのだ。それだけの兵力差がある。関内抵抗軍は理解していない。陽阿の関を挟んでの一進一退が、ここに引き付けられているだけだと、まだ理解していない。結局彼らは、資源州にほんの数里しか立ち入ることができず終わるのだ。

 見込みのとおり、難なく全ての城を取り戻した。

「うん。洛陽攻略があるからね。今は押し返さないでいいよ。」


 ところが洛陽攻略が予定の時間を遅らせることになった。

「仕方のないことではあるが。暇を持てますな。陽阿、行くか!」

「おやつにはちょうどよい時間ですな。」

ちょうど茶菓を楽しむ時間である。


「あの二連の柵が邪魔くさいな。先に誰か掃除してくれまいか。」

「庭の掃除は得意じゃで。」

と、老将が動く。それに御仁柄が合わせる。柵を破壊し、土地を制圧した御仁柄が、臨時で幹部権限を与えられ、軍楽台を築く。

「御仁柄殿と、茶を摘んで来たわい。」

と昇。

「では、兵器部隊を使わずに、陽阿を落とすか。」

 ちょっと散歩にでも行くような言い方である。

「では、私が号令を!」

大鴻臚・羅宗が指揮を取る。

「3分前。諸将、備えよ。・・・行くぞ!突撃じゃー」

 勢いのある号令の元、諸将が陽阿に踊り込む。兵器がない分、若干の遅さはあるが、確実に耐久を削り、難なく落とす。

「よし、敵方、東の城を落とし、捕虜にせよ。終わったら西だ。」舞鳰がその先の作戦を示す。

 力の差を見せつける、そんな巻き返しであった。

「これでここを気にせず、洛陽に挑めるな。諸将、準備の立て直しを。」


 洛陽。虎牢関を抜かれた董卓は、あろうことか洛陽に火をつけて破壊し、長安へ引いて行った。破壊されたとはいえ、洛陽は巨大な要塞。さらに残党がまだ多く居座っている。

「虎牢関を支配したのは納富であるが、単独ではむずかしかろう。」

「うむ。そこで今回、手を携えた4同盟で一斉に攻めかかる事になった。」

「最後の支配はどこにするか決まっておるのですか。虎牢関を治めた納富に?」

「いや、その調整をする事もなかろうという事になった。城内侵入一番手の部隊が所属する同盟の支配とすることとなった。」

「おおお。すると競争ですな。」

「おうさ。参加数がものを言う。皆で参加しようぞ。」

「城内一番乗り、手に入れたいのぉ。爺、何か策はございますか。」

 隣で茶を啜る昇に、若い武将が尋ねた。

「策と言えるかどうか。儂はこういう時、兵器部隊を30秒ずつずらして投入する。儂と息子、合わせて10部隊。30秒ずつで、ちょうど5分。最後の一撃を取る機会が増えるかもと。まぁ、老人の浅知恵じゃ。」


 期待に胸を膨らませながら、諸将は洛陽に向かう。


【章末】


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ