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義戦之武  作者: 昇龍翁
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【第十八章】

【第十八章】

 北部連合と南部連合の洛陽への先鋒争い。ただでも強豪が手を結んだ南部連合。それに対してできる事をしていこうと結んだはずの北部連合。当初、その旗振り役であったはずの虞蓮が、自分の強さを過信して傲慢な発言を繰り返し、自分の利益だけを求めたワガママを連発した末に,勝手に離反した。

 こうなっては、洛陽の董卓を討伐する前に北部連合の勇者たちが敗北感に包まれてしまう。そこで、戦勝祈願及び百家涼藍の幹部会は、大きな決断をした。

 南部連合と停戦しよう。そして、この崩壊を招いた虞蓮に天誅を加えよう。

 覚悟を決めて南部連合との協議に入った。停戦提案が一蹴されてしまう可能性もある。君主・龍鬼は、眼前で斬り殺されることも覚悟で、切々と南部連合の面々の前で語り続けた。その熱意と、それに加えて、これまでのこちらの真摯な戦い方、司隷に早々に入った戦闘力。これらが相手に認められた。

 司隷からは撤退してもらうが、停戦の提案に応じる。そちらの事情も理解した。これまでの善戦に敬意を払う。悪党討伐後、洛陽への先鋒争いは、連合を組み替えて進めようと。


「思いが通じましたな。」

「これもひとえに、皆のこれまでの身を削る奮戦のおかげだ。」

「一方で、虞蓮盟主の悪辣さよ。」

「それについても南部連合に正しく伝わったと思う。」

「では。」

「うむ。では。」

「董卓と比べるまでもない小物でありながら、我田引水、自己顕示欲の権化として、北部連合を破綻に追い込んだ虞蓮に天誅を。」

「特に、あの盟主の殿下!許すまじ。」

「それを諌めることもできず、烏合のごとく付き従った虞蓮の各将も同罪よ!」

「優しさと甘さは違う。あの同盟の幹部どもは、殿下を甘やかしすぎたのだ。」

「事情も知らされず、付き従ったものもあったとは聞くが,あの男を盟主と仰いだ事が間違い。」

「では、完膚なきまでに!」

「おうさ、完膚なきまでに叩き潰さん!」

「納富は、虞蓮との戦を継続するそうな。」

「おお。それは心強い。心強いが、我らの手で壊滅に追い込まん!」

「殿下は、自分がいじめられていると吹聴しているそうな。」

「愚かすぎるだろう。これまで傍若無人の悪行を重ねながら、それが周知となり、周囲から責め立てられているだけ。自業自得じゃ。」

「それをいじめられているなど。真にいじめに苦しむ者に対する冒涜じゃ。」

「さらに許せんのぉ。」

「地獄に叩き落としてくれよう。」


 時代は一つの区切り、南北の競争は一度止まり、悪党征伐に切り替わった。

 健全なる北部連合は、北部の害悪・虞蓮の壊滅に動くこととなった。


【章末】


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