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義戦之武  作者: 昇龍翁
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【第十章】

【第十章】

 国力増強のための攻城は朝も行われた。手始めに襄国を攻めた。しかし、昨夜も遅くまで全線で戦っていたものが多く、殲滅部隊の動きに若干の翳りがあった。駐城部隊があと7つ抜けない。

「おお。なんや、残しとるやないか。任せや!」

 そういうと曼荼羅が突撃した。なんと、残る7部隊を一気に薙ぎ倒すでないか。

「こういう時に手柄あげて名を成さな、借りてくれるもんが増えんからな。」

 曼荼羅は武将としても名高いが稼業は金貸し。とりたては厳しいと噂だが、それ以上に人情派であることでも有名である。

「さすが曼荼羅さんだ。」

「よっしゃ、続きや!兵器ぶっ込んだれ!」曼荼羅の掛け声で一斉に攻城が進んだ。

 あとは手数。早朝にもかかわらず60を越える部隊が集まり襄国を攻めたて、無事に陥落させた。

「こういう危機に活躍してくれる猛者の存在がありがたい。」

「なぁに、お互い様や。昼は東莞やな。みんな、気張りましょ!」

「ここから遠いので、すぐに移動しなければ、間に合いませんな。」

「一旦、首都に派遣して、そこから行軍で、ギリギリかも。急ぎましょう!」

 そうして諸将は、休む間もなく部隊移動を始めた。


 東莞。朝の襄国より一回り大きな城である。連戦の疲れか、前線との並行運用か。いざ、時間になってみると殲滅部隊が少ない。駐城部隊8残しで膠着した時。

「なんや、またかいな。よっしゃワシが行ったる!」

再び曼荼羅が登場2部隊を突入させた。

「すまんのぉ。1つ残してしもた。あと、あんじょう頼むで。」

 曼荼羅の突撃に手を合わせていた諸将は、あと1残った事に愕然とした。いくつかの部隊が果敢に突入するが倒せない。ここに来て失敗か。皆がそう思った時、兵器一部隊が突入していく。

「杓殿だ。勘違いされているのか。2万ほどの兵数のある殲滅部隊残っているのに。」

皆が、壊滅して引き上げてくる兵器部隊を想像して俯きかけたその時。なんと杓の兵器部隊が残った殲滅部隊を退け、そのまま攻城に移った。

「皆さん、道は開けました。行きましょう!」

杓が爽やかに言う。

「おおおおお。みんな、杓殿に続け!」

 殲滅を打ち払うのに時間がかかったものの、なんとか時間内に東莞を落とすことができた。

「いやいや、いろいろ学びますな。」

「普段と微妙に違う開始時間がある。思い込みを排して司令書を熟読せねば。」

「今宵はいよいよ河洛州内の城・魏県。合わせて河内郡での交戦もある。諸将!気を引き締めて参りましょうぞ。」

建国により、君主となった龍鬼が声をかける。


 波乱万丈ではあるものの、戦勝祈願は着実に勢力をつけ、この時点で全土一の強豪として名を馳せていた。


【章末】


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