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19.立場は簡単に逆転する

「何?一体何事なの?」

「どうして私たちがあのエセ令嬢に召集をかけられないといけないの?旦那様は何も仰らないし」

「良しなさいよ。もしかしたら、旦那様のご命令かもしれないじゃない。その場合、下手なことを言ったら私たちの命が危ういわよ」

「っ、そ、そうね」


オルテンシアの横暴に何の反応も示さないガルンシアに戸惑ったのか、急に与えられた自由をどうしていいのか分からずに動けなくなってしまったリリアーヌを廊下に放置して私は使用人全員に召集をかけた。


使用人の殆どというかただ一人を除いて不満を露わにしていた。

ちなみにその一人は以前、私に「一人で準備をしろ」と言って、ソカルとエルディルの怒りを買った使用人だ。


「これは今日の分までの給料よ。ああ、少ないと感じる人もいるかもしれないけど、それは仕方がないわよね。だって、その程度の働きしかして来なかったんだもの」


「そんな急に解雇だなんて」

「横暴だっ!」

「こんなこと許される訳がない」


非難轟々ね。


でも、主家の娘に仕えるには態度も言動も問題ありすぎ。いつ解雇されても文句を言えないほどに。それに、オルテンシアの生まれはどうであれ彼女の現在は伯爵令嬢

使用人の言動は完全に不敬罪適用となる。今、こうやって抗議している間も罪が重くなっていくことに全く気づいていない。本当にどうしようもない連中ね。


やはり、解雇は妥当だわ。


「うるせぇな」


獣の威嚇が可愛く思えぐらいの重く鋭い声が隣から放たれた。

勇者だった時でも感じたことがなかった。


「自分たちの今の態度や言動を見て解雇されて当然だと思えない良識の無さ、どこも雇ってくれる家などないだろうな。そして、そんな使用人の言葉を信じる貴族バカはいない。それに以前勤めていた邸の悪口を言う使用人は信用ができない。後ろ暗いところが全くない、清廉潔白な貴族はいないからな。お前たちは使用人としての最低限の水準すら達していない」


まぁ、ガルンシアもそこら辺は見極めて仕事を振っていたのでしょけど。


「ということで、荷物をまとめて三日以内には出て行ってくれる。三日経っても出ていかない場合は強制的に追い出すので、そのつもりで」


「理不尽だ」と喚く使用人はルーファスが「うるせぇっ!ぶん殴られたくなければとっと出ていけ」と恫喝

私も風魔法を使ってうるさい奴ら巻き上げて、外に追い出した。

すると、簡単に静かになった。


ルーファスも、というか地下にいた兄弟姉妹の殆どが邸の使用人が嫌いだったようだ。

だからガルンシアからお咎めがなく、好きにしていいと分かれば容赦はしない。

人として扱って来なかったアイツらの自業自得


人はいつだって立場が逆転した時のことを考えない。

”やる”ということは”やれらる”可能性も視野に入れるべきだろうに。


「とりあえず、ある程度は片付いたわね」


もちろん、紹介状は一切書かなかった。

オルテンシアの記憶を見るに、碌でもない奴らばっかりだったし、暴力も日常茶飯事。それに、オルテンシアに用意された食事に手をつけた挙句、彼女には何も用意をしなかった。

用意しないだけならまだしも「これでも食ってろ」と言って腐った物を無理やり食べさせようとしたこともある。


誰に何も言わない。

ガルンシアも、成果に興味があるだけでオルテンシアに興味はない。そのためオルテンシアが使用人にどんな扱いをされているかなんて知らなかっただろう。仮に知っていても興味がないので対応はしてくれなかったと思う。


だからこそ、使用人たちは何をしても許されると図に乗った行動を繰り返した。

そんな人間性としてアウトでもあり、身の程を弁えないような奴らに紹介状なんて書いたらこちらの面目が潰れてしまう。


「オルテンシア様、ただいま戻りました」


使用人を追い出してすぐにソカルは帰って来た。

挿絵(By みてみん)

※原作3巻 コミック5巻まで発売中

合わせてよろしくお願いしますm(_ _)m

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