3-4“腐敗魔は、腐敗だけに有らず”
——三妖魔…其れは厄災であり希望。
三妖魔の希望は誰1人として知らない。
とあるモノを除いて…
≠≠≠
「なぁセトラ、『ゲムス』は此の湖の何処に居るんだ?」
——『翡翠湖』の腐敗魔『ゲムス』。
三妖魔の一角にして能力『腐敗』を持つ化け物だ。
そんな奴の討伐を任された訳だが……正味倒せるとは思っていない。
でも一応、居場所は聞かないといけない。
だが、セトラの口から放たれた言葉は
【ボクも居場所は知らないよ?】
と、全くもって想定外だったのだ。
其の言葉にレルも反応し、
「え…じゃぁどうやって討伐開始するの?」
……俺と全く同じ考えで言葉を紡いでいた。
≠≠≠
敵の居場所が分からない、となると色々と厄介な点が多い。
早急的に索敵を行わないと……
「ん? あれ、『索敵』…?」
そうだ『索敵』すれば良いんだ!
セトラを使えば好きなスキル、魔術を入手できるじゃないか!
【『索敵』? 取得すれば良いの?】
流石セトラ! 話が早い
取得を開始してくれ!
【了、準、解……完了。取得しました。Nランクスキル、『索敵』です。】
取得の仕方は変わらないのな…。
でもOK! 『索敵』を入手出来た!
「レル、ルト! 『ゲムス』を見つけられそうだ!」
見つけさえすればこっちのもんだ。
『腐敗』の能力に気を付けながら攻撃すれば…!
「スキル発動、『索敵』ッ!」
≠≠≠
湖の裏の裏、我は待つ。
巡り会う時、我は裂く。
希望と絶望、虚ろにし。
光り輝よう、未来へと。
≠≠≠
俺が『索敵』を発動してから1分以上経った。
湖の中を探し続けているが小魚以外何も居ない。
『ゲムス』が居るのは此処で間違いないんだよな…?
「あのぉ…伊戸? 先程から何してるんですかぁ…?」
「ん? あぁ、『索敵』してるんだよ」
『索敵』…? 湖の中を探してるって事ですかねぇ…?
誰も湖の中に『ゲムス』が居る、なんて言ってないのにぃ…?
なんか伊戸…今日おかしいですぅ…。
何処からか…遠隔で伊戸を操作するかのように。
「「まさか」」
レルとルト、2人は同時にナニカに気づいた。
其のナニカとは……
「「『操作』の能力…!!」」
そう。木兎しく妬ましいあの『ヴィラ=シー・レテスメント』と似た能力。
つまり…
——『翡翠湖』の腐敗魔『ゲムス』は『ヴィラ』によって創られた魔物——
という事を物語っているのであった。




