3−1“新章開幕、向かうは何処”
「幻影都市『メタノアス』…攻略完了!?」
此処は伊戸がレル達と出会った『始まりの街』の冒険者ギルド。
其処は現在『メタノアス』の件で困迫していた。
突如としてSランクexcessiveのダンジョンが無くなったのだ。
其れにより困迫するのは自明である。
≠≠≠
一方其の頃…。
「ダンジョンボス…もとい『ヴィラ』、何処行ったんだろ?」
「……俺に聞かれても」
現在、『メタノアス』を攻略した4人は街に戻ろうとしていた。
『ヴィラ』の居場所に着いた頃、其処はすでに蛻の殻だったからだ。
4人に勝てぬことを悟った『ヴィラ』は逃走し、あったのは1つの宝箱のみ。
中にはダンジョン踏破報酬が入っていた。
此のことも含め俺らは報告に向かっているのだ。
そんな時、レルが俺に耳打ちをしてきた。
「ねぇ、伊戸? 情神…どうなってるの? 擬人化…してるけど?」
話題はレルが倒れている時に起きた“神化”の事だった。
其の事を問うのも分かる。今まで見える以前に聞こえなかった情神の存在が
見える、聞こえる、という人間と等しい様な存在になっているんだから。
「あぁ…『概念ノ主』な…。あれ、“人成らざる人に成ってる”んだよ…。」
「…?」
レルがそんな反応になるのも分かる。俺も意味分からないもん。
何“人成らざる人に成る”って。
…思ってたら気になってきた。聞いてみるか…。
「なぁ『概念ノ主』? “人成らざる人に成った”ってどういう意味なんだ?
てか『概念ノ主』って長いな…。」
「……ボクの呼び方は何でも良いけど、“人成らざる人に成った”の説明?
難しいなぁ…。」
普通に返答…更に情神の頃の喋り方の面影も更々無いし…。
本当どうなってんだ? 神化の説明を求みたい…。
「ねぇ、伊戸?」
其の時、レルが又しても話しかけてきた。
今度は何の話だろうか
「『概念ノ主』って長いから情神みたいな呼び方付けて良い?」
……呼び名か、其れは俺も欲しいと思っていた所だ。
「勿論だ。呼び名、付けて上げてくれ。」
「えっ…ボ、ボクに呼び名ですか!?」
俺がレルに許可を出すと同時、『概念ノ主』が興奮気味に言ってきた。
其れを聞いてレルは自慢げな顔をしながら言葉を紡いだ。
「実はもう1つ思いついてるんだー! 『概念ノ主』と元の情神を使って……
『セトラ』!」
レルが言った名、『セトラ』は語呂良い、覚えやすい、言い易い(伊戸たち主観)。
という3特徴から満場一致可決となった。やっぱり名付けの才能あるな、レルは。
そんな話をしている内に、俺らは『始まりの街』付近に着いていた。
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「凛嶋伊戸…お前やりおったな」
伊戸は現在、ギルマス『フォル』に問い詰められている。
…遡ること10分前。
◀︎◀︎◀︎
伊戸たちは『始まりの街』冒険者ギルドに到着した。
「うし、じゃぁ報告行くか」
伊戸がそう言うと同時扉を開き、中に入った。
刹那、伊戸は喉ぐらを何者かに掴まれた。
其の何者かこそ、ギルドマスター『フォル=レ・カープレル』である。
流石元Aランクとでも言うべきか、とんでもない速度である。
「ちょ…フォルさん!? 急に何ですか!?」
「とぼけるか! 貴様あのダンジョンを攻略しよったであろう!」
怒りで頭が一杯なのか其の時のフォルさんの口調はいつにも増して怖かった。
「あ…あのダンジョン? 『メタノアス』の事…ですか?
てか手離してください…。」
そう言うとフォルさんは伊戸の喉から手を離し、応接間に来いと言った。
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応接間に僕ら4人で行くと伊戸以外は出て行け、と言われ強制的に2人にされた。
其の2人の状況での第一声が先程の“お前やりおったな”である。
フォルさんは其の時も我を失っているような状況であり、
平常に戻すのに時間がかかったのは言うまでもないだろう。
平常に戻ったフォルさんは一度ため息を吐き、俺に現状報告を求めた。
現状報告…と言っても『メタノアス』の内情ぐらいしか知らない俺は取り敢えず
其れを話し、詳しい話をレルかルトに聞くよう言った。
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「ただいまぁー…」
今は後刻9時(午後9時)過ぎ、レルとルトが疲れ果てた状態で宿屋にやってきた。
ギルドに行ったのは後刻2時(午後2時)頃だってのに…どんだけ話したんだ。
「お…おかえり。大丈夫…じゃないな」
2人は宿屋の部屋に来るなり同時にベットに倒れ、其の儘寝た。
ごめん2人とも…。
▶︎▶︎▶︎
朝、1番最初に目が覚めたのは俺だ。
『メタノアス』攻略から1週間が経ち、俺らはいつもの生活に戻っていた。
今は前刻7時半、レルとルト、セトラはまだ寝ている。
もうちょっと寝かせておきたいので俺1人、ギルドに向かった。
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「あ、伊戸さん!」
ギルドに着き、1番最初に俺に話しかけてきたのは受付の人だ。
毎度毎度のミッション受注で関わっているから親睦度もそこそこ高い。
まぁ兎も角、今日も今日とてミッションを受注しようかと思い、掲示板に向かったのだが…
「あ…ちょっと待ってもらえますか?」
と、見事な手首掴みで受付の人は俺を止めてきた。
無論俺は元ヒキニート、ドギマギが止まらないのは自明である。
「え…あ、あの…何ですか?」
落ち着け俺。そう心に言い聞かせたが無駄。
結局変な喋り方になった。
—して、受付の人からとある事を頼まれた。
其の内容は以下のとおりである。
〜特殊ミッション〜
『帝都』に向かい、最近“特殊な妖魔”が現れると噂の場所を調査せよ—
≠≠≠
—新章開幕—
『【参】“向かうは帝都、次の道へと”』
secret
1.『Sランクexcessive』はSランク以上、を指します。
2.ランク表記を『級』から『ランク』にしました
3.ミッション表記を『課題』から『ミッション』にしました。




