表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
世界は不条理で出来ている  作者: 高遠
第二章 開幕戦
35/37

歪み合い睨み合い

カールハーバートン都市攻略会議開始。

まだ、日も上らない時間からする会議に苛立ちがあるのかプライドが無駄に高いからかイノバシオンとカバリェッロは、歪み合い(いがみあい)に熱がこもっている。


(わたくし)は、カールハーバートン都市攻略には反対ですわ。

西のトレンテも怪しい動きをしているのに今私達が動いては更に面倒を起こりますわ。」


憂いたようにため息をつき優雅に頬に手をあてていうアリシータ。

確かに今トレンテは、内乱が激しさを増していて何処かが動けばそこを突いてくるのは確実だろう。

西のトレンテの主要国家は、浮いているから攻めるに攻められない。

想像すると琵琶湖に山がついた城が浮いてる感じ。

あそこは、王候貴族しか入れない。

限られた人物や商会しか立ち入れないしその移動は空間証認転移。

互いの血をつけた水晶が必要な為下からなど入れない。

では、どうやって入るのかというと功績を上げるか偉くなるかの二択しかない。

すぐに王候貴族にはなれないしというか不可能なので手っ取り早く戦争して勝って褒美貰おうぜという単純なもの。

そして、何故反乱があるかといえば今年は類を見ないほどの不作で漁に出ても魚がとれず海は、荒れに荒れるわで散々な目にあっているからだ。

なのに、税は変わらないし助けはないし食べ物もないしで今までの不満が爆発みたいな感じだ。

王候貴族は、基本的に下になど降りないし贅沢しかしてないくせにってなったわけだ。

あそこは、態度が悪い。

教国並みに悪い。

王候貴族は、神様でとんでもなく偉いから何をしても許されるし許されて当然という人たちだ。

まぁ、例外もいるんだけど。

それが我等がリーダー、ファクルさんだ。

彼は、教国の王族で裏切り者という異色中の異色だ。


「戦して実績を作るべきだ!

いつまでも山賊のように見られるなど反乱軍の名が傷つく!」


イノバシオンのアーチが喚くように言った。

もう反乱軍の名は傷だらけだと思うけど。

大体、反乱してるんだから悪として見られるのは当たり前だろうに。

だが、実績を作るというのは賛成できる。

反乱軍は、小競り合いや東での協力者集め位しか活動していない。

メンバーは、揃っている。

だが、実績がない。

確実に敵だと認識させるだけの実績が。


「だが、あそこは自然要塞に加えて都市全体が巨大な擁壁に阻まれている。

踏み込むには、二度の要塞越えが必要になる。」


分かりやすく言うとカールハーバートン都市は、森の中を切り開いて出来た都市で四つある扉のうち三つは森に遮られている。

四つ目から入るには、一般市民を虐殺することになる為避けたい。

それに四つ目の扉の道は細く兵を送るには適さない。

では、森を越えようと動くと魔物や毒植物、野生動物に殺される。

一種の樹海である。

正式名称を、ギロティナズグロ。

断頭台の密林という。

物騒きわまりない名前に相応しく地元民ですら近づかない魔境だ。

しかし、ちゃんと対処法はあるし安全さえ確保出来れば通れなくもないのだ。


「魔物避けの煙焚いて歩くのは御免だぜ?」


アベントラのラグスがお手上げだというように手を後ろ手に組んだ。

魔物避けの煙は、臭いが酷く大量に焚くので私も嫌だ。

だが、対処法は実際問題これくらいしかないのだ。

兵等に、毒植物を教えたり各々気を付けながら動けばいけないこともない。

だが、時間がとんでもなくかかる。


「だが、都市玄関から入るには問題がありすぎる。

一つは、最初の玄関を抜けても関門扉があることだ。

二重壁になっている都市は、珍しい上に攻略例が少なすぎる。

飢饉や疫病、兵糧攻めによる降伏しかしていない都市だ。守りが堅い。

二つに、二重壁を越えても市民街、第二貴族街、貴族街の三つを越えなければならない。

市街地戦は、こちらが圧倒的に不利だ。

挟み込まれて大魔術撃たれたら一気に全滅なんてこともあり得る。

三つに、貴族街を抜けてフィリルス卿のいる邸宅に入っても既に逃げられている可能性が高い。

二つを攻略するには、時間がかかるんだ秘密通路を使って逃げるくらい簡単だろう。」


パスオーダーのシエルが眉間にしわを寄せながら言う。

アーチが根性論を喚いているが白けるだけだ。

シエルさんの言う通り攻め難い都市だ。

ここを攻めるのは、負けを覚悟でいかないと無理だろうという空気が少し面白い。


実績作りにちょっと仕事してみましょうか。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ