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世界は不条理で出来ている  作者: 高遠
第一章 始まりのはじまり
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冒険者ギルド 2

「さて、今日からフードとはおさらばなわけだが....まずは、俺達四人でクエストみてくるからお前は勉強な。ラットは護衛兼保護者」


翌日にそう言われてまぁ妥当だなと思い頷いた。


「ラットさん、よろしく」

「カードは首に下げて服に入れとけ」


疲れたようにいうラットさんに同情しつつそうする。

紐を通したいなと思うと端に穴が開いたからそれに紐を通して首にさげ服のなかにしまう。


「じゃ、また夕方にここでな。」

「ん、気を付けてね。いってらっしゃい」

「お前も気を付けろよ。いってくる」


四人に手を振って別れるとまず本屋を探すことにした。


「にしても、賑やかな街だね」

「魔洞窟がある場所は、どこもこんな活気だと思うぞ?

あそこは、冒険者にとって安全な狩り場だからな」

「なるほど。」


人が集まれば人が来るってやつだね。

貸し本屋とかかれた場所に入るとほとんどが魔法書だった。


「これを写して勉強するの?」

「あぁ、簡単に安全に覚えたければ頭に叩き込むのが一番だからな」

「へー、魔法も大変なんだね」


本棚を色々みて召喚獣魔法式という本を手にとりパラパラと捲る。

するすると頭の中に入っていく。

すごい悪いことしてる気になるなあ。

パタンと閉じて次の召喚魔法初級を見る。

こっちからみれば良かったなあと思いながらパラパラめくると色々わかる。

まず、召喚獣を呼ぶには理論を頭に入れとかないと呼べないらしい。

いきなり名前呼んでも出てこないよってことだね。

それを喚ぶ為には魔法式を頭か紙に書き起こして魔力を込めて言葉をのせてやっと呼べるんだって。

あと、名前をつけるとその召喚獣が出てきてくれるらしい。

大量に喚ぶ場合は、名前をつけないで言葉の前に数指定をするんだって。

すごいめんどくさいけど私の場合は、自動知識吸収あるからなあ。

もう理論と魔法式は、入ったから実践かな。

まぁ、本は全部読むけど。

初級、中級、上級を読んで少し疲れため息をついた。

頭の中に色々回って気持ち悪い。


「ラットさん...ラットさん、行くよ?」


ラットさんは、風魔法中級魔法式を読んでいた。

そろそろ出ないと貸し本屋のおばさんが怒る。

めっちゃ、こっちみてるし。

おばさんにお辞儀してそそくさと後にする。

眼力が半端ないね。


「なにかわかったか?」

「一応、色々見てみたからなんとかなるとは思うけど実際やらなきゃわかんないね。」


自動知識吸収様々だ。

これが向こうにあれば楽だったのになあ。

ただ、スキルは常時発動系じゃないからスキルを意識しながら読まなきゃいけないんだよね。


「そうか。....宿に戻るか?

顔色が悪い」

「あー、魔力使いすぎたかな。」


そのうち回復するだろうけど。

でも、情報を整理したいし戻ることにした。

宿に戻って部屋に戻るとベッドに突っ伏して眠る。






『やぁ、久しぶりだね』


黒猫がにやりと笑う。


『...久しぶり。』


暗い空間で猫の瞳は金色に輝く。


『魔術は使わないのかい?』

『あれ、命を削るじゃん』

『神を召喚しなきゃいいんだよ』


くすくすと笑う猫は、イタズラを思いついたように更に笑う。


『君の魔術は、禁忌だからね。

今は使わない方が賢いよ?』


歪んだ笑みを浮かべた猫は私をみて笑う。


『でも、使う日は必ず来る。

君の周りは君の力に耐えられるかな?』


まるで孤独に生きろというような猫の言葉に息をつめた。


『....耐えるよ。きっと....耐えてくれる。

私には、信じることしか出来ないけどね』


黒猫に笑いかけると黒猫は、笑みを引っ込めた。


『....僕の加護は君に災いを喚ぶよ』

『そんなこと書いてなかったよ。

むしろ、勘があたりやすくなるみたいだし』


黒猫は、ふてくされたように尻尾を振った。


『君は....勇者に勝てるかい?』

『....』

『君の加護は、いつか勇者の敵になるよ』

『...いいよ。勝てなくても足掻くよ。

彼らの幸せを願うから』


ふっと黒猫は、優しげに笑った。


『君は....本当に』








目が覚めるともう夕方近くだった。

ぼんやりした頭で理論と魔法式を組み上げる。


「ビェールカメランコリア(憂鬱な栗鼠)」


淡い光が輝いて小さな栗鼠が現れた。

索敵や罠などに反応する召喚獣。

初級の召喚に載っていたがこれは中々使い勝手が良さそうだった。


「よろしくね、メラン」

『キュウ』


小さな栗鼠は、可愛らしく鳴いた。

その子を肩に乗せて部屋を出るとちょうどハイガ達が帰ってきた。


「おかえり」

「おー、ただいま」

「クルス、ただいま」

「ただいま」

「あぁ」


おぉ、なんかみんな疲れてるな。

あと、ちょっと鉄臭い。


「ちょっと銭湯行くけどいくか?

ラットよんでき....なんだそのリス」


ハイガが階段を上がりながら気付いたらしくメランを見つめた。


「索敵と罠に反応する召喚獣のメラン。

調べたから使ってみた」

「やだー、かわいい。ちっちゃい」


ターラさんがメランをちょっとつつくとふわりと消えて左肩にうつる。


『キウ』

「さわらないでって言ってるよ」

「やだ、かわいい」


ターラさんは、私を抱き締めるとそのまま部屋に連れていった。


「さ、お風呂に行きましょ。

タオルは買ったから大丈夫ね。」


小さな小袋を持ち上げるとターラさんは笑った。


「さ、お風呂お風呂!」


パタパタと部屋を出るともうラットさん達がいた。


「今日は、簡単なクエストやったんだけどやっぱ鎧ないとキツいな」

「相手は魔物ですしね」

「役割も決めないとな」


ハイガとカミウさんとマグリスさんは明日はどう動くかとかを話しているけどターラさんは嫌そうな顔をした。


「リラックスしたいのに、血生臭い話しないでよ」


その言葉に苦笑するとメランも小さくキュッと鳴いた。

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