冒険者ギルド
エイプリルフール....終わりましたね (´・ω・`)
カインにストーカーもとい案内されてわりとしっかりした木造の建物に入る。
ガヤガヤとうるさいここは、冒険者ギルドだ。
厳めしいおじさんが多いかと思ったらそうでもなかった。
中も意外と広くてわりと綺麗で受付が七つあり、買い取り、受注、登録にわかれていた。
「買い取りならヴィスさん、受注ならローアさん、登録ならリンクさんが人気なんだよ。」
「へー」
なら、全部逆でいった方がよさそうだ。
人に人気って意味だったらちょっとやだし。
買い叩かれたり難癖つけられたりするの面倒だし。
登録と書かれた受付をみると混んでる人と混んでない人の差が激しい。
混んでいない人の方に行ってみると意外と台が高い。
私の肩ちょい下くらいある。
まぁ、カインも私より背高いもんな。
「こんにちは。登録をお願いしてもいいですか?」
「え?あ、はい。」
そこに居たのは犬耳の女性だった。
ちょっとかわいい。
庇護欲を誘う感じだね。
「では、こちらの台に手を置いてください。」
「はい。」
少し、なにかが抜けた感じがして首をかしげる。
「お前、勝手に始めたな」
「あ、ハイガ。だって、カインうるさいし」
「それは否定しない」
しばらく待つとカシャンという音と共にカードが出てきた。
「そちらがギルドカードになります。
発行手数料はかかりません。
しかし、無くすと罰金半銀貨七枚になりますのでお気をつけ下さい。」
「無料なんだ」
「はい、代わりにギルドに貢献していただきます。
ギルド銀行を発行する際に半銀貨二枚。
治療院を利用する度に半銀貨三枚になります。」
なるほど。良くできてるなあと思いハイガの登録も頼んだ。
「やっぱり、テイマーあった?」
「それ、聞くの非常識じゃないの?」
「あ、ごめん。」
カインから離れてラットさんの横でカードを見る。
《氏名 此木・来栖野(14)
ギルドランク F
スキル : 魔力操作 精神干渉不可
ユニークスキル : 集約召喚魔術 自動知識吸収
加護 破壊と創造の神 ネシスロフィの加護
秘泪の魔王の加護》
....詳細が欲しい。
私、魔力無いと思ってたのに。
あ、スキルはなんかあれだ、普通。
というか、ユニーク二つって....
加護って....
精神干渉不可
看破や魅了などにかからない。
魔法による罠等にかかりにくい。
魔力操作
体に巡る魔力を具現化したり細かい動作を操作できる。
集約召喚魔術
禁術指定のされた魔術。
神も動物も思いのまま召喚できる。
自動知識吸収
記憶力補整がつきあらゆる知識を詰め込める。
引き出すのも仕舞うのも思いのまま。
破壊と創造の神ネシスロフィの加護
魔力回復補整、作成補整がつく。
秘泪の魔王の加護
魔力回復補整、魔力増大補整がつく。
勘が鋭くなる。
....あれ?私....チート?か?
魔力は、多分魔王の加護で出来たんだろうし。
魔力操作は、よく分かんないけど平凡そうでちょっと嬉しい。
召喚は、しっかり学ばないと無理だから学ぶとして....禁術なんだよなあ。
知識吸収は、落ち人だからかな?記憶を忘れないようにってやつなのかもしれない。
....にしても、他力本願って感じのチートだなあ。
私の力じゃないもんなあ。
「クルス、どうだ?なんかあった?」
「ヤバイのがあるよ」
「マジか」
ハイガは、ひきつった笑みを浮かべて早めに宿に行くことにしたと、みんなにいいに言った。
やばいな。これ、バレたら私どうなるんだろう。
特にユニークと加護。
私、大丈夫かなあ。
カインたちと別れて安い宿に入る。
二日ここに止まってある程度稼ぐのだそうだ。
宿の名前は、ロック亭。食堂兼宿屋さんだ。
一泊銅貨五枚。六人分で二日間だから銅貨三十枚ね。
いや、考える必要はないんだけど現実逃避したかった。
二人部屋と四人部屋にして四人部屋にみんな集まった。
「あのマイスっておっさん盗聴魔法かけてやがったから気を付けろよ」
「あぁ、うん。もうとれた?」
「今、カミウが調べてる」
ハイガが機嫌悪そうにしている。
マグリスさんは、ニコニコしてるけど目が笑ってない。
ラットさんの横に座るとどんまいの意味を込めて肩を叩いた。
この部屋色々狙われそうだし。
「もう大丈夫だ。」
「カミウさんお疲れ様です」
「あぁ」
カミウさんが少し疲れたように笑った。
嫌な予感がここで終わればいいんだけどなあ。
「で、ヤバイのって?」
「あー、加護がついてた。」
「は?マジで?」
ギルドカードをハイガに渡す。
周りもそれをみて絶句した。
あぁ、やっぱヤバイのだったか。
「本当、お前といるの飽きないわ」
「はは、魔王ってやっぱり左目かなあ」
「だろうな。ネシスロフィはわかんねーけど」
二人でまぁいいやとなっているとラットさんにはたかれた。
「危機感を持て馬鹿」
「そうよ。加護持ちなんて教会に知られたら一生飼い殺しにされるわよ?」
「魔法も知られたら不味いな」
「見られたら一発アウトだね」
ギルドカードを撫でると文字が消える。
名前とランクのみにしてため息をついた。
消せて良かった。
まぁ、無くなりはしないんだけどさ。
「魔術の方は、召喚魔法を調べて召喚しても平気なのを探すよ。他はもう気を付けるしかないね」
「まぁ、なにかあっても全力で逃げるしな」
ハイガと二人で苦笑していう。
もう、本当に疲れる。
ラットさんに寄りかかりつつなんとかなるさーと呟いた。
皆は苦笑したりため息をついたりと様々だ。
この班で良かった。
本当にみんな優しくていい人だから。
沢山疑わなくて済む。
主人公を二面性のある子にするか素直で無邪気を装った腹黒っ子にするか、急に悩み出して書いて溢れた短編の使い道に困る(´・ω・`)




