第3話 ゴールへの旅立ち
「ねぇ太郎、会話どうしよう。」
これは修学旅行の出発前に俺に言った美奈都の言葉。
かなり不安げに言ってきたのだ。
おかしい・・・いつもの美奈都だったら
「さぁ〜て太郎、これから奴との会話なんだが・・・」
とかいうのがあいつらしさというか・・・。
しかし女の子っぽくなっているのは喜ばしいことだが
何というか複雑な心境である。
と、とりあえずバスで東京まで向かう一行。
俺は真昼の隣に座っていたが
とりあえず今朝の美奈都の件について話した。
「う〜ん、確かに違和感はあるかも・・・。」
同意してくれている真昼。
姉なのか妹なのかという疑問も浮かんでいるが
正直それどころではないんだよな。
真昼が言うにはいつもどおり接すればいいとのこと。
まぁ下手に何かするよりかはいいと思ったけどね。
「しっかし東京ついたら何をするんだろうな・・・」
なんで俺がこんなこと言い出したかというと
実は学校から配布されたパンフレットには日程表はあるが
明白な移動場所については書いていない。
実はほとんどが自由行動なのだ。
というより・・・
とりあえずおさらいだ。
俺たちの通っているのは「南出屋年専門学校」。
要するに専門学校だ。
そして何より
・学費は1万円、しかし入学に100万円かかる。
・何故か学校内にデパートがある、しかも学生の使用も可。
・授業のスケジュールは自由、ただし1日最低3時間は受けなければならない。
・学校内に家がある、しかも30棟。
・学校内の家から通学する、生徒と2人で共同生活してもらう。
・当学校はグレード制を採用、半年に1回のグレード審査で次のグレードが決まる。
というすごい特徴がある学校なのだ。
ただこのすごすぎる特徴であるが故にこの学校を怪しいという人もいる。
まぁ怪しいというかおかしいというか・・・。
そしてこの修学旅行に至ってもすごい特徴がある。
それは「宿泊先以外は自由行動」って事である。
「宿泊先以外は自由行動」、大事な事なので二回言いました。
逆に言えば宿泊先以外の施設の予約をしていないって事だ。
確かに自由行動が増えるのはいい事かもしれないが
犯罪などの被害に遭うリスクも忘れないでほしい。
というか念のため言っておくけどこの学校にはいろいろな年代の奴らがいる。
実は中学校さえ出ていれば入学可能らしい。
まぁ例外もちらほらいるようだが・・・。
ちなみに俺と真昼は結構寝ていたらしい。
しっかり前夜に睡眠はとったはずなんだがな。
と、気になる美奈都はというと・・・
「まじかよ郷ちゃんそこ行く?」
「行くぞナット、青春を楽しもう!」
すごい会話をしているが当の俺は知る由がない・・・。




