表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
113/168

「戦場」


ルクスは前線に立っていた。


目の前にはセートラス軍。


同じ人間。


地球外生命体ではない。


昔の自分なら何も考えなかった。


人を痛めつけることも。


傷付けることも。


自分はそういう人間だった。


だが今は違う。


ドクと出会った。


先輩達と出会った。


レグルスと出会った。


ルシカと出会った。


だから変わった。


人を殺したくない。


人を傷付けたくない。


本気でそう思っていた。


だが。


戦場はそんなことを許してくれない。


銃弾が飛んでくる。


隊員が倒れる。


悲鳴が聞こえる。


ルクスは歯を食いしばった。


「くそっ!」


地面を回転させる。


大地が螺旋状に捻じ曲がる。


敵兵達が転倒した。


武器を落とす。


ルクスは武器だけを破壊していく。


誰も殺さない。


そう決めていた。


しかし。


その時だった。


一人の敵兵が銃を構える。


狙いはルクスではない。


負傷して動けないデヴァイス隊員。


引き金が引かれる。


ルクスは反射的に回転を放つ。


敵兵ごと吹き飛ばした。


敵兵は岩に激突する。


動かない。


生きているのか。


死んでいるのか。


分からなかった。


ルクスの顔から血の気が引く。


「俺は……」


吐き気がした。


守りたかっただけだった。


だけど結果はどうだ。


人を傷付けた。


もしかしたら殺したかもしれない。


その時。


通信が入る。


『ルクス!前を見ろ!』


レグルスだった。


ルクスは顔を上げる。


敵戦車が迫っている。


考え込んでいる暇は無かった。


戦場は待ってくれない。


ルクスは拳を握る。


「っ……!」


戦うしかなかった。


守るために。


誰かを傷付けることになったとしても。


戦場はそれを求めていた。


そしてルクスは初めて知る。


戦争とは。


正しい人間すら壊していくものなのだと。

面白ければブックマーク評価お願いします

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ