表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
103/151

「代償」


レグルスとゼルクロノスが睨み合う。


その時だった。


ゼルクロノスの身体に異変が起きた。


腕。


胸。


足。


ルクスの回転を受けた部分が螺旋状に捻れていた。


ゼルクロノスは自分の腕を見る。


理解できなかった。


今までどんな傷を負っても治ってきた。


だが今回は違う。


治らない。


回転が止まっているのに元へ戻らない。


その時。


本能が叫んだ。


危険だと。


逃げろと。


ゼルクロノスは初めて恐怖を覚えた。


自分が好きだった。


自分の力が好きだった。


強い自分が好きだった。


なのに今は怖かった。


理解できないものが目の前に現れたからだ。


ゼルクロノスは無我夢中で飛び上がる。


雷を撒き散らしながら空へ向かう。


誰も追わなかった。


いや追えなかった。


数秒後には大気圏を突破し、宇宙へ消えていた。


そして遠くへ。


さらに遠くへ。


ゼルクロノスは逃げ続けた。


泣きながら。


誰にも見られない宇宙の中を。


一方その頃。


ルクスは倒れていた。


壊滅状態となったデヴァイス本部。


崩れた壁。


燃える施設。


瓦礫の山。


その中をレグルスが歩いていた。


生存者を探しているのだ。


「こっちは無事だ!」


「医療班呼べ!」


各所から声が飛ぶ。


そしてレグルスは瓦礫の下に人影を見つけた。


ルクスだった。


「おい」


返事は無い。


死んでいるようにも見えた。


だが呼吸はあった。


レグルスは安堵する。


「生きてるか」


ルクスは気を失っていた。


初めての実戦。


初めての怪物。


初めての死の恐怖。


初めての大規模な能力発動。


身体が限界を迎えていた。


脳が意識を強制的に切ったのだ。


レグルスはルクスを背負う。


周囲を見回した。


本部は壊滅。


デヴァイスの五つの拠点のうち一つが消えた。


被害は大きい。


だが地球は守られた。


そして何より。


ゼルクロノスを退けた。


その事実だけは変わらなかった。


レグルスは気絶しているルクスを見る。


「まったく」


小さく笑う。


「とんでもない新人が来たもんだ」


だがルクスは聞いていなかった。


深い眠りの中に落ちていたからだ。

面白ければブックマーク評価お願いします

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ