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純愛という名の××  作者: 愚者


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7/10

漆話 モドラナイ...

 鈴音も教室の雰囲気を以上に感じたのだろう。戸惑っているように見えた。


「皆、ど、どうしたの?」

「どうしたのじゃないよ!!これは何?」


 香苗は泣きそうでしかし怒りの感もある表情で、鈴音にスマホを突き出して画面を見せる。

 先ほど俺に見せたあの画像だ。

 

「あぁ、これか。誰かに取られてたんだねー。まいったまいった」


 鈴音は問題がないような感じにおちゃらけた様に言う。


「だからコレは何!!」


 香苗の方はもう限界の様だった。怒りを抑えきれていない。

 香苗の怒りの雰囲気を感じ取ったのか、教室内の一部の人は不安の情を顔に出す。

 俺も不安、恐怖、後悔。あらゆる感情が冷や汗を垂らす。

 だが、鈴音は違った。この状況でも笑顔を顔に張り付けていた。


「コレはね、昨日清明君と今話題のカフェにいったときの写真だよ」

「私が聞きたいのはそこじゃないよ!!二人でカフェ行くのはまだいいよ。でもね、なんで二人でカップル用の飲み物を飲んでるの!!」


 俺はやましいことは一切ないはずなのに、下を向くしかなかった。

 いや、うん。なんでカップル用飲んでたんだっけ?

 まぁいいや。どうなたって、もう終わりなんだ。


「あぁ、それはね。実は、私と清明くんは付き合ってるんだ」

「はぁ?この状況で嘘はやめてくれ」


 思考するよりも先に口が動いていた。それも慌てたような口調になってしまっている。

 あぁ、失敗した。これじゃあ、肯定しているような物じゃないか


「え...」


 香苗はただ茫然と虚空を見つめるだけだった。

 鈴音を見てはいるのだが、焦点がいまいち合っていないかのように見えた。

 そして、目からジワリと涙を浮かばせて走って教室を出た。

 俺はそれを追いかけることができずにただその後を見るだった。思考が停止していたのだ。

 だが、追いかけるべきと思い行こうとしたところを、鈴音に腕を掴まれる。


「行かないで...」


 少し悲しそうな声だった。でも、


「ごめん」


 鈴音の手を振り払い香苗を追いかけた。


▲▽▲▽▲▽


 教室に向かうと清明くんが扉の前に立っていた。

 気まずいと思いつつも、そこに近づく。だって、私が仕掛けたモノだろうから。

 行くと教室内は不信や怪訝の感情で冷えきっていた。

 何も知らない設定なんだから、とぼけないとだね


「皆、ど、どうしたの?」

「どうしたのじゃないよ!!これは何?」


 香苗は怒りと悲しみの表情で怒りのこもった言葉を放つ。そして、私にスマホを突き出して画面を見せる。

 私が信玄に撮らせてあの画像だ。

 

「あぁ、これか。誰かに取られてたんだねー。まいったまいった」


 私は何も知らないけれども、驚きもしない様に言った。


「だからコレは何!!」


 香苗の方は怒りが限界に達したのか、結構な声を発す。

 清明くんは香苗の言葉に当てられたのか冷や汗を垂らす。

 けれども私は、あえて笑顔でいた。

 そうすることで、香苗の感情を逆なですることができる。


「コレはね、昨日清明君と今話題のカフェにいったときの写真だよ」

「私が聞きたいのはそこじゃないよ!!二人でカフェ行くのはまだいいよ。でもね、なんで二人でカップル用の飲み物を飲んでるの!!」


 清明くんは弁解ができないと思ったのか、俯いた。

 ここで決めよう。もうこの一言を言えば関係は崩れ去る。

 私は清明くん以外の全てを捨ててでも。手に入れるって決めたんだ。


「あぁ、それはね。実は、私と清明くんは付き合ってるんだ」

「はぁ?この状況で嘘はやめてくれ」


 清明くんは直ぐに否定する。少し悲しいな。

 でも失敗だね、清明君。そんな慌てたように否定しては、肯定するも同義だよ。


「え...」


 香苗はただ茫然と虚空を見つめるだけだった。

 鈴音を見てはいるのだが、焦点がいまいち合っていないかのように見えた。

 そして、目からジワリと涙を浮かばせて走って教室を出た。

 清明くんは追いかけることをせず、ただ茫然と香苗の走っていった方向を見つめていた。

 だが、追いかけようとした。

 行ってほしくない。私を置いていかないで。彼女を追いかけないで。


「行かないで...」


 気が付くと清明くんの手を掴んで、言葉を放っていた。


「ごめん」


 清明くんは私の手を振り払い香苗を追いかけた。

 あぁ、行ってしまった。


▲▽▲▽▲▽


 なんで、なんで、なんで、なんで、なんで、なんで、なんで、なんで、なんで、なんで、なんで、なんで、なんで、なんで、なんで、なんで、なんで、なんで、なんで、なんで

 なんで、鈴音と付き合っているの?

 ねぇ、なんで。

 なんで、私じゃないの?

 なんで、裏切ったの?

 嫌だ。嫌だ。嫌だ。

 二人が仲睦まじそうに飲み物を飲んでいるのを考えるだけで、嫌になる。

 もうやだ、誰か助けて。

 お願い、助けて。

 もう誰も信じられない。

 政宗くんには元気そうな面に裏がありそうで怖いし。清明くんは私が告白したのに、その裏では鈴音と付き合っていたようだし。鈴音は私が告白するって言ったのに何も言ってくれなかった。

 もう、誰も信じられない。

 もう、誰も愛せない。

 でも、誰かに助けてほしい時に第一に思い浮かぶのが清明くんだなんて...

 

「誰か、助けてよ...」

「ごめん」


 私の目の前に立っているのは清明くんだった。

 何で来ちゃうの...

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