episode2 逃亡者
フィークの街は便利な街だ。都会ではないが、ある程度のものは揃うし、チルドレンからの対策をちゃんと行っているから安全で、そのため人の出入りも多い。俺も今、ここを拠点にして生きている。国もこの街の管理はちゃんとしてるようで、人々にも活気がある。辺境の街に比べたらここは天国みたいに見えるかもしれない・・・。
二日間街を出ていたが、何も変わらない・・・そう思っていた。
所狭しと果物や雑貨のテントが並ぶ商店街を歩く。人ごみをゆっくりと進んでいく。
そのとき、果物のテントの中から飛び出してきたのが、それだった。
ガシャーーーーン!!
同時に勢いよくおれにぶつかった。
「っつ!!」
何だよ・・・。こんな真昼間からコソ泥か・・・?と思ってそいつの顔を見たときに衝撃が走った。金髪の長い髪に金の瞳・・・!!金髪はどこにでもいるが、こんな瞳を持つものはあまりいないだろう。
「君・・・!!」
と言い掛けたときに、
「待てぇーー!!!」
その後ろから兵が追ってきた。あの制服は・・・帝国の兵!!なんでこんなところに!?その瞬間、彼女はまた走り出した。
「!!待て!!彼女は・・・!」
「どけ!一般市民が!!」
「っ!」
兵隊にどつかれ、それを避けた。
2人を追って人ごみを抜ける。帝国の兵じゃあんまり手を出したくはないが、仕方がない。人気がなくなったところまで泳がせながら追う。走りながら兵の後頭部を狙って・・・!
「うっ・・・!」
兵が倒れこむ。悪いな。
「おい、君、もう大丈夫だから俺の話を聞いてくれないか!!」
そう呼びかける。しかし女は止まらない。でも俺はどうしても確かめなくてはいけないんだ。 ようやく追いついて、女の腕を掴む。
そのとき。女はすごい勢いで俺の手を振りほどいた。すり抜けた・・といったほうがいいのかもしれない。とのかくその素早さに驚いていると、その女は近くにあった家の屋根までふわりと飛びあがった。そして、また走る。
・・・やっぱり。普通の女じゃないか。そう、彼女はおそらく・・・。
俺も、地面を蹴って屋根に飛び上がり、彼女を追った。俺もそのくらいは出来るが、これは普通の人間の身体能力ではありえないことだ。
そして、屋根の上で彼女を押し倒した。タックルした・・・。ようなものだ。そうしなきゃ止められそうになかった。
暴れる彼女を抑えこむ。すると、一瞬首にひやりとするものが触れた。彼女がナイフを出し、俺の首に当てていたのだ。いつの間に・・・?
「君は・・・マテリアルの者じゃないのか?」
一瞬彼女は目を見開いた。
よく見たらボロボロだ。貌も、服も、靴も汚れて傷ついている。腰には細い体に似合わない長剣を携えて・・・。
「レッド・・・アイ・・・」
彼女は俺の左目を見てそう一言言うと、気を失ってしまった。
その手から刃こぼれしたナイフが音をを立てて落ちた。
ご覧いただいてありがとうございました!
ご意見・ご感想いただけましたら幸いです!
ブログもございますのでぜひご覧ください!
http://motherproject.blog.shinobi.jp/
応援よろしくお願い致します!




