表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/12

8、目覚めたその先に Sideノアエヴァン

今回はノアの気持ちを軸に書かせてもらいました。討伐のその後と言ったところでしょうか。

 目を覚ますと、そこにはムッとした表情のミラローズの姿。と、見覚えのある部屋に寝ていた。自分があの後どうなったか覚えていない。正直に言えば暴走し始めたあたりから記憶があまりない。しかし、自分がここに居ると言うことは、魔物は倒したあと、リュカが暴走を収めてくれたのだろう。

 改めて礼をしなければならない。記憶の片隅に言った気がするが、今はそっちじゃない。双子の片割れが、ムスッとした顔で見ているのだから。

「⋯⋯ミラただいま」

「⋯⋯おかえりなさい。殿下」

 返事はしてくれたが、これでは機嫌は直してくれないらしい。さて、どうしたものか。

 考え込んでいると、ミラが先に口を開いた。

「殿下、あなたはあれからどれだけたったか知ってますか」

「⋯⋯え? 1日くらい?」

「そんな可愛いもんじないです!1週間ですよ!」

 え、そんなに?と自分でも驚いた。てことはミラの魔力は大丈夫なのか?と心配になり彼女の顔を見るが、悪そうではない。はて、どういうことか。起きたばかりで回らない頭を使うがさっぱり分からない。

「⋯⋯⋯殿下はかなり怪我されて帰ってきて、しかも目を覚まさないし、私の魔力はちょっとしかないし、どうしたと思ってるですか!」

 それが、知りたい。と切実に思うが、彼女の顔を見ていたら確信が着いてしまった。

「⋯⋯寝込み襲ったんですか?」

「⋯⋯⋯⋯それ以外にどうやって魔力を補充できると言うんですか!」

 補充できたなら良かった。だが、何故彼女がこんなに怒っているのか。そういえば怪我して帰ってきたと言った。でも、自分には手当されている箇所も、何も無く怪我ひとつ今は見当たらない。1週間眠っただけで回復するとは思えない。と言うことは⋯⋯。ミラの顔を改めて見て呟いた。

「⋯⋯もしかして、傷治した? え、でもなんでそんなミラは普通なの?」

「どこが普通ですか!! お兄も、殿下も、私をなんだと思ってるんですか?! お兄は、帰ってきて早々にここに私を連れてきて、殿下の怪我も暴走も治せと言うだけだし! 殿下は⋯⋯」

 彼女の逆鱗に触れたらしいことはわかった。だが、何故彼女が、傷を治して魔力を使っているのにこんなにも彼女は顔色が悪いどころか、元気そうだし自分を叱っている。ますますよく分からない。

 さっきからずっと、文句を言っている。話をまとめるとこうだ。

 帰ってきてそうそうにぶっ倒れたまま帰ってきた自分を兄が押し付けて怪我と暴走をどうにかしろといい、去っていったと。そしてとりあえず自分の魔力も足りないのでもらいつつ、怪我も治した。だけど、なかなか起きないから、とりあえず先に、兄の所へ乗り込んで叱ってきた? そして、目を覚ますのをここで待ってた?

 え?でも、待ってそれって魔力貰ったのって1週間前ってこと?でも何故元気なの?

「⋯⋯え、ちょっと待って、ミラ。魔力勝手に貰ったのって1週間前だよね?!」

「⋯⋯そうですよ」

「なら、なんでそんな元気なの?! いつも3日でダウンしてただろ?」

「⋯⋯⋯⋯それなんですけど、お兄が、沈静化させただけの魔力をすべて貰ったからです」

 言葉を失う。全て貰った⋯⋯。言われてみればなんだか、いい夢見た気分だ。それに暴走した魔力は沈静化された後にこんなに穏やかな気分に慣れたことはない気がする。

 それよりミラの沈黙した後、答えだのが気になる。なにかしたか? なんか記憶にあるような気がするこれって⋯⋯え、夢じゃないってこと?

「⋯⋯ねぇ、もしかして、夢じゃない? 俺がめっちゃミラにキスして、離さなかった⋯⋯のって」

「⋯⋯記憶あるんですね。全部もらいましたよ、暴走して魔力全て」

「⋯⋯なんか夢が鮮明すぎると思ったんだよな。それで魔力が全然足りているから元気ってことなのか」

 それでなんか怒ってたのか? いや待てよ、ミラにキスされて何となく起きて、もっと欲しくてキスしまくって魔力だけ明け渡してまた寝たってこと?

「⋯⋯そうですよ、魔力だけ渡して寝ました。ちなみに起きて真っ先に言ったことも覚えてますか」

 考えていた事が見透かされたようでドキッとした。

 起きた時、真っ先に言った言葉? なにか言ったっけ、たしか⋯⋯、

『食べていい?』

 は?何言ってんの俺、たしかそれで返事も聞かずにキスして魔力渡して力尽きて寝たの?そりゃ怒るよね。それから何日たってんだよ。やばっ。あの顔なるわ。

「⋯⋯⋯まじで、ごめん」

 心配かけたことも、貪ったことも謝るけど、それだけ俺がミラのこと好きだってことなんだよ。まだ、絶対に言っやらないけど。

 ミラが俺から離れてく準備もしてることも知ってるけど、絶対に離してやらない。絶対一生俺の傍にいてもらうんだから。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ