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進学先は異世界でした ~俺の異世界学園生活記  作者: 於田縫紀
#14 こっちの修理はできるかな

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§79 夜にちょっと考えた

 俺やメル、更にラインマインやヘラやアン先輩、復活したアルまで総動員。

 片っ端から本のページをめくって調べた結果、十一半の鐘(PM4:00)が鳴った直後、俺は図解魔法技術逆引集Ⅰの二百七十三頁に似た様な魔方陣があるのを見つけた。


「この三重協調型位相制御変調魔方陣ですかね」

「どれどれ」

 アン先輩だけで無く皆で覗き込んでくる。


「確かに形はそっくりだね」

「とりあえず栞を挟んでおくのだ。今日はもう時間の余裕が無いのだ」


 確かにもうすぐ夕食の時間だし、その後は洗濯と風呂が待っている。

「片付けたら夕ご飯だね」


 そんな訳で片付け開始。

 まあどうせ休み中だからこの部屋を使う人は他にいない。

 だから物をある程度寄せる程度の片付け。


「それでは食堂に行きましょうか」

 という事で皆で食堂へと向かう。


 ◇◇◇


 その夜。

 俺は洗濯物を干しまくっている自分の部屋で、魔法ライトを片手に本を読む。

 本は例の図解魔法技術逆引集Ⅰだ。

 シルダ・アム旅行から帰った後は動けなかったのでこの本は学校で見ただけ。

 でも学校で例の魔方陣を調べている時、本のあちこちで興味深い魔法を見つけた。

 それを忘れないうちに確認しておこうと思ったのだ。


 ポストイットなんて便利な物は無い。

 だから紙を細長く切った栞を作り、気になったところに挟んでおく。

 ラインマーカーなんてのも無いので赤鉛筆で線を引く。


 気になった項目は色々。

 物質加工の魔法とか、物質加速の魔法とか、高熱魔法とか。

 どれも儀典魔術なので魔方陣が必要で、また色々な仕掛けが必要になる。

 普段使う魔法と比べて面倒で手間がかかるけれど、何かを造るのに使えそうだ。


 しかしこれだけ色々な魔法技術があるのに何故それを活用しないんだろう。

 理由のひとつは皆が魔力を持っている訳では無い事。

 でも何かの統計データによれば、魔法を使わないまでも魔力そのものは持っている人間はこの国全体の半数以上。

 決して少なくない数なのだ。

 魔力ライトもそうだけれど、もっと色々一般化すると面白そうな技術があるのに。

 技術がこんな一般的でベストセラーも魔法本にも載っているくらいなのに。

 法律で禁止しているという感じも無いのに何故だろうか。


 理由はまあ色々考えられる。

  ○ 一般には魔法技術という物がほとんど普及していない

  ○ 魔法使いのごく一部しか魔法技術という考えが無い

  ○ 魔法技術を組みあわせて何かに用いるという意識が無い

 こんなところだろう。

 シルダも魔法技術を保存してはいるが金属精錬等一部にしか活用していない。

 おそらく技術を組みあわせて何かに用いるという意識そのものが薄いのだろう。


 この国は平和だし皆そこそこ豊か。

 科学技術は江戸時代程度だけれども土地そのものの豊かさと魔法で、生活水準は俺がいた日本に匹敵する。

 寿命も八十歳近い。

 日本から来た俺から見たら色々技術のバランスが悪い様にも見えるのだけれど、これはこれで安定している様だし。

 だからある意味これ以上の変化を望まない。

 そういう面もあるのかも。


 でも、例えば色々な移動手段が新たに開発されたり、身の回りの品がもっと色々便利になったり。

 そういう事は悪い事だとは俺には思えないのだ。


 確かに自動車が出来れば馬車関連の業界には死活問題だろう。

 でも社会全体とすれば馬車関連の人間の雇用を自動車関連が吸収すれば問題無い。

 より高速でより便利になれば全体の幸福度は上がる様な気がするのだ。

 それは科学技術の世界から来た俺の単なる妄想なのだろうか。

 技術の進化に対する宗教にも似た信仰なんだろうか。

 そうでは無いと思いたい。

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